2018 Fiscal Year Annual Research Report
Super ion conductive materials using two dimensional nanospace in polymer assembly
Project/Area Number |
26286010
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
松井 淳 山形大学, 理学部, 教授 (50361184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永野 修作 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40362264)
源明 誠 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 准教授 (70334711)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 二次元プロトン伝導 / ナノ空間 / 生体膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度作製に成功したホスホン酸を有する高分子ナノシートをLangmuir-Blodgett法により作製したラメラ状組織体におけるプロトン伝導特性について検討した。プロトン伝導度はホスホン酸含有率が41%までは含有率の増加とともに増加したが45%まで増加させると41%の7割程度の伝導度となった。そこで、これらのプロトン伝導の活性化エネルギーを検討したところ、41%では0.21 eVであったのに対し45%では0.25eVと増加した。国内、国外のグループにおいて積層膜界面のような2次元(2D)伝導ではプロトンソース間の距離が伝導度に重要な影響を与えるとの計算化学的報告がある。具体的には、プロトン伝導の活性化エネルギーはプロトンホッピングに由来するものと、その後の水素結合ネットワークの再配向に由来するもの2つが存在し、前者は距離が短いほど、後者は距離が長いほど小さい。そこで、これらの理論研究を元に、2Dモデルを構築しプロトンソース間距離と活性化エネルギーの関係を実験的に見積もった。その結果41%のものはプロトンソース間距離が2.8オングストロームであり、45%のものは2.5オングストロームであった。計算化学的手法から見積もられた最適値は2.6オングストローム;であることを考慮すると41%では水素結合ネットワークを形成するのに十分な距離に近づいているとともに、その後の再配向が可能な程度の距離を保っているのに対し、45%では近すぎるために立体障害により再配向が妨げられていることが示唆された。これより、実験的にはじめて、効率的なプロトン輸送を行うためには、プロトンソースを多量に導入するのではなく、2D界面に閉じ込めるとともに、その距離をオングストロームスケールで制御することが重要であることが示された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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