2017 Fiscal Year Annual Research Report
Correlation between changes of electronic properties and molecular arrangement due to doping to semiconducting molecular layer
Project/Area Number |
26286011
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐々木 正洋 筑波大学, 数理物質系, 教授 (80282333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若山 裕 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, グループリーダー (00354332)
山田 洋一 筑波大学, 数理物質系, 講師 (20435598)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 有機半導体分子 / ドーピング / フラーレン / リチウムイオン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主にフラーレン(C60)の金属内包ドーピングに着目した。ドーパントとしてはLi+イオンを選択し、内包ドーピングによりC60の電子アクセプター性の増大を狙った。本研究では、C60への低速Li+イオンビーム照射によるLi+@C60生成過程の実験的・理論的調査を行った。さらに、この結果を用いて最適化された合成方法により作製したLi+@C60[PF6-]塩を用い、Li+@C60の電子状態の詳細な評価を行った。 C60分子層へのLi+イオンビーム照射について、まず第一原理計算にから、Liイオンが内包される確率はイオンビームのエネルギーが約30eVで極大となることが明らかになった。これに基づき、Cu(111)単結晶表面上に作製したC60単分子層に対して、in-situでの30eVのLi+イオンビームの照射を行った。照射後の分子を走査トンネル顕微鏡(STM)で直接観察した結果、単分子層中の大部分のC60分子はイオンビームによりスパッタされることがわかったが、NMR計測により表面に残っているC60分子にはLiが内包されていることが示唆された。この結果はNanoscale誌に掲載された。 次に、Li+@C60[PF6-]塩を用い、塩中のLi+@C60と、塩の真空昇華により作製したCu(111)表面上のLi+@C60分子を対象とした電子状態の詳細計測を行った。塩中のLi+@C60の電子状態は、Liイオンが+1価、C60がほぼ中性の状態を保っていることが示され、理論計算の結果と一致した。さらに、塩の真空昇華で作製したLi+@C60単分子層を評価したところ、約70%の分子からLi+イオンが脱離していることがわかった。しかし、残る30%の分子はLi+イオンを内包しており、STMによる電子状態および理論計算と一致した。この結果はCarbon誌に掲載された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(28 results)
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[Journal Article] Well-Ordered 4CzIPN ((4s,6s)-2,4,5,6-tetra(9Hcarbazol-9- Yl)isophthalonitrile) Layers: Molecular Orientation, Electronic Structure, and Angular Distribution of Photoluminescence2018
Author(s)
Hasegawa, Yuri; Yamada, Yoichi; Sasaki, Masahiro; Hosokai, Takuya; Nakanotani, Hajime; Adachi, Chihaya;
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Journal Title
J. Phys. Chem. Lett
Volume: 9
Pages: 853-867
DOI
Peer Reviewed
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