2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26286027
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
諸根 信弘 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 講師 (50399680)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 1分子科学 / 細胞膜 / カベオラ / エンドサイトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
カベオラの基盤機能としては、エンドサイトーシス、トランスサイトーシス、脂肪酸の取り込みが挙げられるが、半世紀以上に渡って本質的には未解明のままである。その要因としては、「細胞膜表面でのカベオラの被覆構造と分子構築」自体が充分に理解されていないことが考えられる。このような状況において、私たちは以下の大きな発見を更新した。これらの研究実績は、既報(Sinha, Morone etal, 2011Cell)との相関性も高く、カベオラ研究全般への貢献度も深いと期待される。
(1)カベオラの表面被覆構造(2種類のフィラメント構造)に対して、PTRF-Cavin1がフィラメント径の違いに影響を与える仮説を導出した。 (2)カベオラの周囲に形成される「半月状の特殊フィラメント構造」が、ATPaseのひとつであるEHD2 (Eps15 homology domain-containing 2)の可能性を免疫レプリカ電子顕微鏡法により導出した。 (3)カベオラの被覆構造が、膜中のコレステロールにより大きく形態変化することを急速凍結ディープエッチ電子顕微鏡法により示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究遂行上、主要となる以下の問題点を解決しつつあるため。
(1)カベオラ表面被覆構造(2種類のフィラメント構造)の分子構築に関する仮説 (2)カベオラ構造形成に関連する「半月状の特殊フィラメント構造」の分子構築 (3)カベオラ表面被覆構造形成に対する「膜中コレステロール」の影響
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までの研究成果の再現性を確認すると同時に、今後は「カベオラの日宇f区構造と機能付与」について検討を加える。細胞膜細胞質側表面でのカベオラ被覆構造(カベオラフィラメントとカベオラクレセント)を担う候補タンパク質について、どのようなカベオラ機能を付与するのかを独自の電子顕微鏡法により、以下の3点を中心に詳しく調べる。
(1)エンドサイトーシス (2)エキソサイトーシス (3)細胞内シグナルを効率的に伝搬する、シグナリング・プラットフォーム
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Causes of Carryover |
注文予定の電子顕微鏡観察用特殊消耗品の年度内納期が間に合わなかった為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
既述の電子顕微鏡用消耗品を利用して、早々に観察する予定。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Regulation of cargo-selective endocytosis by dynamin 2 GTPase-activating protein girdin.2014
Author(s)
Weng L, Enomoto A, Miyoshi H, Takahashi K, Asai N, Morone N, Jiang P, An J, Kato T, Kuroda K, Watanabe T, Asai M, Ishida-Takagishi M, Murakumo Y, Nakashima H, Kaibuchi K, Takahashi M.
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Journal Title
EMBO J.
Volume: 33
Pages: 2098-112
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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