2015 Fiscal Year Annual Research Report
シンクロトロン放射による真空紫外コヒーレント光渦ビームの発生
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26286081
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
加藤 政博 分子科学研究所, 極端紫外光研究施設, 教授 (30185871)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 放射光 / 加速器 / 光渦 / コヒーレンス / 電子ビーム / アンジュレータ / 紫外線 / 回折 |
Outline of Annual Research Achievements |
分子科学研究所極端紫外光研究施設の光源加速器UVSOR-IIIと光源開発専用ビームラインBL1Uを用いて、円偏光アンジュレータの高調波の渦光としての特性を実験的に検証する研究を継続して行った。紫外領域で回折限界光が得られるという光源の特性を最大限利用して、ダブルスリット、ナイフエッジによる回折実験を世界に先駆けて行った。アンジュレータ基本波が通常の回折パターンを示すのに対し、2次光では明確に位相特異点の存在を示す結果が得られた。しかし3次光以上では未だ明確なデータが得られておらず計算機シミュレーションと実験の双方から継続的に研究を進めている。また、三角アパーチャなど様々なアパーチャを用いた実験を進めている他、回折実験以外の手法での実験的検証の準備を進めており、この分野で世界を先導する成果があげられると期待している。 一方、加速器の改造などに伴い作業の遅れているコヒーレント光渦発生に向けたレーザー輸送系の構築は、2016年春から本格的な作業に入った。6月中には構築を終えて実験に着手する予定である。新しい光学系の調整など立上に一定期間を要すると予想しているが、レーザー光軸安定化装置の導入などにより、早期に高品質のデータが取得できるものと期待している。 なお、回折実験の成果は国内および国際的な会議で口頭発表された。論文出版に向けて準備を進めている。また、光渦発生の原理に関する理論的な研究を進めており、こちらも論文発表に向けて最終的な段階に入っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
着実に成果は上がっているが、実験施設の改造の都合などにより、一部の実験セットアップに遅れが生じている。しかし、2016年6月頃までには完了できる見通しを得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
アンジュレータ高次光が光渦としての特性を有していることを実験的に検証することに成功し、世界に先駆けた成果も多く挙がっている。これらの研究成果を論文発表するとともに、最終的な目標であるコヒーレント光渦光の発生実験に6月以降着手する。
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Causes of Carryover |
施設改造による実験装置構築の遅れに合わせて、物品調達も予定よりやや遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年4月以降、作業ペースが回復する見通しであり、これに合わせて物品購入ペースも回復する見通しである。
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Research Products
(2 results)