2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26287029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土居 守 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00242090)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 超新星 / 出現環境 / 可視同時撮像 / ダイクロイックミラー / 狭帯域撮像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、近傍銀河の超新星出現環境を、多色撮像を中心とした様々な観測的方法で調べ、超新星の起源にせまることである。平成26年度は主に、低分散分光撮像装置LISSのたちあげを西はりま天文台なゆた2m望遠鏡で行い、また海外の研究者と情報交換や共同研究の可能性を探るうちあわせを行った。 西はりま天文台においては、LISSの取り付け用インターフェースを製作、国内最大口径望遠鏡に取り付けての試験観測を、取り付けのみの試験を含め、5回行った。シャッターなど様々な小さな改良を行い、現在では、ガイダーも順調に動き、比較的長時間のスリット分光観測や狭帯域撮像観測が可能となった。特にg~19.5等級の超新星の型の同定に成功したが、これは国内望遠鏡による超新星の型の分光同定においては最も暗い天体になったと思われる。 その他、金属量の測定をめざし近傍銀河の狭帯域撮像観測を開始したが、残念ながら天候に恵まれず、まだ良いデータは取得できていない。またHβ用の狭帯域フィルターを製作し、さらに狭帯域撮像の較正を行ったり、より精密に金属量を測定するため、より高い分散のグリズムを製作した。液晶エタロンについてより透過率を高めるような調整を試みたが、困難だということが判明し、基本的な整備のみ行った。 また国内外の研究者との研究打ち合わせや情報交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予算が計画より少なく採択されたため、追加予算を別に申請して待つていたが、幸い獲得できたことが判明したので、CCDを完全空乏層型の高感度なものとすることが可能となった。遅れている分を、観測効率の向上によって、とりもどせると期待している。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度はDMCのCCD交換を本格的に進める。予算の都合上、完成は28年度前半となると予想されるが、できるだけ早く完成させ、試験観測を目指す。一方で、当初目指していた近傍の超新星母銀河の系統的な観測については、他で進んできた観測を参考に、より新しい部分に重点を置く形で進める。特にLISSによる狭帯域撮像で、[SIII]など新しいラインも使っての金属量などの精密な測定を進めていく。さらに、HSTで発見した遠方の超新星母銀河や、スローンデジタルスカイサーベイで発見した少し遠い超新星母銀河の環境効果についても研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
予算が削減されたが、当初の高い感度のCCDをDMCに搭載することが重要だと判断し、追加予算を申請し、結果を待つこととした。そのため、基金部分の一部を次年度に繰り越しを行った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
幸い別予算が確保できたので、高い感度のCCDで統一し、読み出し回路、冷却デュワーなどを完成させ、また研究成果を発表していくために使用する。
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