2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an ultra light-weight X-ray telescope and its application to X-ray emission from the solar system
Project/Area Number |
26287032
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
江副 祐一郎 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (90462663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森下 浩平 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00511875)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | X線天文学 / X線望遠鏡 / マイクロマシン技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は太陽系をX線で探査するための超軽量X線望遠鏡のプロトタイプを完成することを目的とする。製作プロセスは、(1)シリコンドライエッチングを用いた微細穴の製作、(2)高温アニールによる側壁平滑化、(3)高温塑性変形による球面変形、(4)原子層堆積法による重金属膜付け、(5)2枚の基板の位置合わせによる Wolter I型望遠鏡の完成からなる。 我々はH27年度までに、4インチ Wolter I型望遠鏡のプロトタイプを製作し、X線結像と軽量性を世界に先駆けて実証してきた。鏡部の重量は 4 g 程度であり、世界最軽量級である。本望遠鏡は軽量性と低コスト性から、バイナリブラックホール探査を主目的とした超小型衛星 ORBIS (首都大ほか、2020年頃目標)に搭載が決定した。太陽系X線探査を行う前の宇宙実証という意義を持つ。H28年度は、衛星搭載望遠鏡の設計と試作、さらに構造モデルを用いた振動試験を実施した。 我々は光線追跡を用い、要求される有効面積、Grasp (面積x視野)を満たす望遠鏡を設計した。直径70 mm、焦点距離 300 mm、Pt coating した Si 基板2枚から成る。また望遠鏡の部分試作を進め、H27年度からの課題であった角度分解能の評価を進め、部分照射で Half Power Diameter 10分角(1回反射)を達成した。2回反射の要求値10分角に近く、側壁粗さや変形精度の向上によって、目標を満たすと期待される。さらにWolter I型望遠鏡を用いた振動試験を実施し、振動前後で破損等がないことを確認した。H27年度は1段光学系であったが、今回は2段望遠鏡で実施することで信頼性を確認できた。 このように本研究では目標であった太陽系X線探査に向けた望遠鏡の試作を越え、実際の衛星搭載に向けて大きく前進することができた。科研費の支援に心より感謝致します。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)