2014 Fiscal Year Annual Research Report
擬二成分描像に基づくサーモトロピック液晶の構造とダイナミクスの研究
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26288031
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
齋藤 一弥 筑波大学, 数理物質系, 教授 (30195979)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 泰久 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (80303337)
菱田 真史 筑波大学, 数理物質系, 助教 (70519058)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 液晶 / ミクロ相分離 / テラヘルツ分光 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
テラヘルツ時間領域分光システムの構築：液体から結晶を測定対象とできるテラヘルツ時間領域分光システムを構築した．現在，実験結果が予想できる脂質ー水系などで測定を行いながら調整を行いつつある．
異方性拡散の測定：蛍光色素のブリーチとその後の回復を利用して，拡散挙動の異方性を明らかにする方法を確立した．単純な液晶相（N 相およびSmA 相）では秩序度の上昇に伴い異方性が大きくなることを確認した．SmE 相でも同様の傾向が見られたが，配向処理に問題があり，打開方策を検討中である．
SmE 相の膨潤挙動の検討：これまでに見出したSnE 相の膨潤挙動がアルキル鎖長によるのか，また別の物質群ではどうかについて実験結果を集積した．論文としての公表の準備中である．
熱力学量を用いたSmB 相の位置づけ：5XBAA についての断熱型熱量計を用いた実験により，SmB相の熱力学的な位置づけを行い，棒状分子が作る直交液晶相（N, SmA, SmB, SmE）の関係を明らかにした．
nCB系の統一相図の作製：nCB/mCB混合系の統一相図を作成し，SmA 相の低温側にN 相が再現するリエントラント現象について新たな現象を見出した．論文としての公表を準備中である．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
断熱法を除く測定関係は順調に推移したが，断熱型熱量計が年度途中で故障したため，予定した実験を完了でき無かった．現在，復旧に取り組んでおり，間もなく，修理が終了し，年度内の早い時期には実験を完了できると予想される．一方で，nCB混合系においてリエントラント現象など予期しなかった発見があり，本課題が目的としている，擬二成分描像に新たな深化があった．
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| Strategy for Future Research Activity |
テラヘルツ時間領域分光システムの完成：実験結果が予想できる脂質ー水系などで測定を行いながら調整を行い，N 相，SmA 相などの単純な液晶相を手始めに液晶相のテラヘルツ分光を実施する．
SmB相および膨潤SmE相の構造解析：SmB相についてSmE相と同様の方針で精密な構造解析を進める．
SmE相の異方性拡散の測定：蛍光色素のブリーチとその後の回復を利用して，拡散挙動の異方性を明らかにする方法を確立したので，SmA相を介して配向させたSmE相を作り，拡散異方性を測定する．構造情報との整合性に注目して解析を進める．
nCB系の統一相図の完成：擬二成分描像の一つの到達点としてnCB/mCB混合系の統一相図を完成させ，論文として公表する．
SmB 相の膨潤挙動の検討：これまでに見出したSnE 相の膨潤挙動同様SmB相が膨潤するかを検討する．
研究成果の発信：いくつかの成果が論文として発表できるレベルにまとまりつつあるので，これらをとりまとめる．
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Placing SmB Phase Quantitatively in Terms of Entropy2015
Author(s)
Takahito MURAKOSHI, Natalia OSIECKA, Takehiro MORITO, Yasuhisa YAMAMURA, Mafumi HISHIDA, Shigenori NAGATOMO, Hideki SAITOH, Zbigniew GALEWSKI, Maria MASSALSKA-ARODZ, Kazuya SAITO
Organizer
2nd Asian Conference on Liquid Crystals
Place of Presentation
Busan, Korea
Year and Date
2015-01-19 – 2015-01-21
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