2016 Fiscal Year Annual Research Report
Reconstruction of Molecular Framework by C-C Bond Formation and Cleavage via Metalacycles
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26288052
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
木村 正成 長崎大学, 工学研究科, 教授 (10274622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重光 保博 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (50432969)
小野寺 玄 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (90433698)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ニッケル / ジケテン / 有機亜鉛 / 有機アルミニウム / アルキン / 多成分連結 / 炭素-炭素結合切断 / 二酸化炭素 |
Outline of Annual Research Achievements |
環状カーボネートを基質としたβ-ケト酸の新形式合成を開発した。本法は,プロパルギルアルコールと二酸化炭素から合成できるメチレン環状カーボネートの炭素骨格転位反応である。中間体の炭酸アルミニウムエノレートが1,3-転位を起こし,β-ケト酸を与える二酸化炭素の分子内移動反応である。本反応は,サボテン等の多肉植物が引き起こすベンケイソウ型有機酸代謝(CAM型光合成)に酷似している。夜間に二酸化炭素を取り込み,昼間に二酸化炭素の還元反応を起こすCAM型植物の炭素固定化の生体系システムにおいて,炭酸アルミニウムエノレートが1,3-転位反応を起こし,β-ケト酸を与えることが報告されている。本法は,植物の光合成過程における炭素固定化を実証した例でもある。 また、二酸化炭素の挿入反応として,末端アルキンに対する付加反応を利用した高選択的アクリル酸誘導体の新規合成を開発した。本法では,IPrCuCl(カルベン銅)触媒とカリウムメトキシド塩基存在下,末端アルキンとトリアルキルホウ素を常圧二酸化炭素雰囲気下で反応すると,二酸化炭素と有機ホウ素が末端アルキン炭素上で位置および立体選択的に付加反応し,アクリル酸誘導体を与えた。アルキンと有機金属化合物を用いた二酸化炭素挿入を伴うアクリル酸誘導体の合成は,Hou等によって報告されているが,本法は選択性も反応機構もHou等の報告と全く異なる。アルキニルトリアルキルボレートの1,2-転位によって生じるビニルホウ素の形成には,カリウムメトキシドが最も効果的であることが明らかになった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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