2016 Fiscal Year Annual Research Report
Fabrication of Chemical Devices Based on Insulated Molecular Devices
Project/Area Number |
26288090
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺尾 潤 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (00322173)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 被覆型共役分子 / アンカー分子 / レドックス応答性 / クリック反応 / 原子間力顕微鏡 / 有機修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、予め合成したアンカー分子を用いる手法により、安定なレドックス応答性を有する、被覆型共役分子による修飾基板の作製に成功し、包接体においてのみ高密度修飾と高い単分子性を両立できることを明らかにした。一方で、段階的な手法により、アンカー分子における共役骨格の伸長を確認することにも成功した。このように二種類の異なるアプローチが精密に達成されたことにより、本研究分野における広い応用展開の可能性を切り開くことができた。末端の反応点をヨウ素から末端アルキンに変更することで、分子間で弱い相互作用がはたらき、より高密度で単分子性の高い接合が得られると考えた。末端アルキンであれば、薗頭カップリング反応の他にクリック反応やグレーサー反応等にも展開できる。アンカー分子のメタノール溶液にITO基板を40 ℃で浸漬したところ、単分子性の高い接合が得られた。段階的な手法による共役分子の伸長を確認するため、得られた末端アルキンを有するアンカー分子を接合した基板および伸張分子を用いて基板上でのカップリング反応を行った。反応前後の表面形状から確認できる構造体のうち、それぞれランダムで15個の構造体を選択し、ヒストグラムを作成したところ、それぞれの分子の高さに矛盾のない結果が得られた。このように接合分子の伸長が確認できたのは、接合点近傍におけるアンカー部位の高度な被覆が安定な接合を可能にしているためであると考えている。また、分子の接合基板では伸長が確認できなかったことを考慮すると、今回の場合に考えられる、パラジウムが酸化的付加した活性種の生成が溶液中で生じることが重要であったのではないかと現在のところ考えている。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|