2016 Fiscal Year Annual Research Report
Hierarchical analyses of manifestation mechanism of biocompatibility
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26288100
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
北野 博巳 富山大学, 理工学研究部(工学), シニアアドバイザー (40115829)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 和周波発生報 / 水分子の配向 / 電荷中和 / 高分子コンプレックス / 双性イオン型高分子 / 両性高分子 / 天然高分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
反転対称中心を持たない界面分子を選択的に検出する和周波発生法(Sum Frequency Generation, SFG)により、双性イオン型の自己組織化単分子膜(Self-assembled Monolayer, SAM)近傍の水の構造を調査した。水分子のO-H伸縮振動帯に当たる3200-3400 cm-1付近のSFGスペクトルは、正電荷あるいは負電荷のみを有するSAM近傍のスペクトルに比べて強度が大きく減少し、電荷中和により水分子の配向が抑えられていたことを昨年度末に報告した。これらの材料表面では、タンパク質の非特異的吸着や細胞の接着が強く抑制されたことから、生体物質非応答性材料としての大きな可能性を見出し、様々な材料表面への双性イオン型高分子の導入および、その特性評価を実施してきた。 特に、チタン材料への双性イオン型高分子の導入では、タンパク質の非特異吸着を極限まで抑制するだけではなく、ヒドロキシアパタイトの沈着を促進することがわかり、チタン表面への強固なアパタイトのコーティングが可能な技術として有用性が高いことを示した。さらに、形状記憶高分子材料への双性イオン型高分子の相互侵入高分子網目構造での導入を試み、形状記憶能だけではなく、タンパク質吸着・細胞接着抑制能を有する新たな材料創出も達成した。タンパク質・細胞パターニング材料への応用も試みており、双性イオン型高分子による生体材料への応用性を格段に広げることができたと考えている。 加えて、昨年度から進めてきた、負電荷を有するカルボキシメチルセルロースと正電荷を有するキトサンのナノファイバーのポリイオンコンプレクッス材料の新たな可能性を模索すべく、ポリビニルアルコールによるポリマーアロイ形成による柔軟性の向上にも着手しており、現在論文発表の準備を行っている。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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