2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of fast photoresponsive soft actuator
Project/Area Number |
26289062
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渡辺 敏行 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10210923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸谷 健朗 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 技術職員 (50397014)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ソフトアクチュエーター / 光応答性 / ポリアミド酸 / ポリイミド / 分子ポンプ |
Outline of Annual Research Achievements |
従来、光応答性高分子ゲルの光応答部位には分子量が1000から10000程度のオリゴマーが利用されてきた。このオリゴマーは分子量分散があるので、これによって網目の均一性が損なわれ、結果として光応答速度を遅くしていると考えられる。そこで、本研究では四官能性アミンの中心部にアゾベンゼンを導入した新規架橋剤N,N-Bis(3,5-diaminobenzoyl)-4,4'-diaminoazobenzene (BDA-Azo)を合成し、二官能性酸無水物との末端架橋法により三次元ネットワークを構築した。これにより、ネットワークに導入されるアゾベンゼンのうち、光応答性に有効なものの割合が約66%から87%へと大幅に上昇した。内径0.2 mmのガラスキャピラリーをモールドとして作成したゲルを溶媒中に固定し、垂直方向から波長405 nmのレーザー光を照射した。照射表面において体積が収縮することによるゲルの屈曲速度を比較すると、従来のものと比較して本研究のゲルは1.5倍の速度と、極めて高速に変形した。また、本研究では、ネットワークの架橋密度を高めることにより、セグメント同士の接近を防ぐことで凝集を軽減し、剛直性の高いイミド結合へ変換した後も本来の変形速度と可逆的光応答性を維持することに成功した。 このロッド状ゲルをスライスし、マイクロ流路中に固定した。流路をDMFで満たし、440nmの光をゲルに照射すると、ゲルは縮みマイクロ流路中に溶媒が送出された、一方532nmの光を照射すると、ゲルは膨潤し、マイクロ流路から溶媒を吸入した。光照射の際の応答速度は新規光応答性分子から合成した高分子ゲルが従来型の高分子ゲルの1/3になった。これは光応答部位の架橋間分子量が均一化し、有効網目の割合が向上することにより、分子の変形がマクロな変形へと伝わりやすくなったためと思われる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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