2015 Fiscal Year Annual Research Report
球面関節アクチュエータを内蔵した人間型ロボットの研究
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26289077
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平田 勝弘 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00403139)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ロボット / アクチュエータ / センサ / 三自由度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,アウターロータ型3自由度球面アクチュエータについて,制御相数の少相化,評価手法の体系化,球面アクチュエータの可動子位置のセンシング方法を検討した.まず,制御相数の少相化では,制御相数を少なくすることで,制御機器の簡素化や制御負荷の低減を目的とした.現状の16相制御を理論上の最小と考えられる3相まで減らすことを試みたが,コイルの誘起電圧が極小になる姿勢があるため,大電流が必要になってしまうことがわかった.その結果,3相では非現実的だが,4相まで減らせることを明らかにした.ただし,制御相数が多いほど電流値を小さくできる上,トルク脈動を小さくできるため,目標仕様に応じて制御相数を設定する必要がある.次に評価手法の体系化では,これまで球面アクチュエータの評価方法が確立されていなかったが,発生可能なトルクベクトルの大小を可視化し,球面上にコンター表示する手法を構築した.任意の姿勢において,トルクベクトルの軌跡は楕円を描くが,その楕円の面積が大きいほどその姿勢でのトルクが大きいと定義する.そして,この手法を用いて,他機関の球面アクチュエータの評価を行った結果,用途に応じてトルクベクトルの大小の分布ができていることを確認した.最後に,可動子の位置検出方法として,まず,MEMSセンサの導入を検討した.具体的には,加速度センサ,角速度センサ,地磁気センサから構成された9軸センサの導入により,カルマンフィルタとの組み合わせで3自由度の運動をする可動子位置をフィードバックできることを実機を用いて検証した.さらに,カラーセンサについても検討を行い,RGBの強度の比率を利用してエンコーダ的に検知する方法を提案した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
制御相数の少相化技術の開発およびMEMSセンサの実用化の目途付ができたため,実用化に近づいたと判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
制御相数の少相化の追求およびMEMSセンサの高精度化など,実用化に向けた技術開発に特化する.
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Causes of Carryover |
業者との調整の結果,より安価な物品を購入することができたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画に変更はないが,進捗に応じて追加の物品購入を検討する.
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