2016 Fiscal Year Annual Research Report
Fabrication of epitaxial Ferrite thin films on Si substrates and their application to spintronic devices
Project/Area Number |
26289086
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中根 了昌 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50422332)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スピントロニクス / 電子材料 / 結晶成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までと同様に、金属ターゲットとパルスレーザー堆積(PLD)法を用いて膜厚3nmのエピタキシャルニッケルフェライト薄膜をγ-Al2O3/Si(111)構造上に作製した。SiO2が界面に形成されない基板温度と酸素分圧の条件範囲を明らかにするとともに、作製した薄膜の結晶、表面平坦性、磁性、についての詳細を明らかとした。また、SiO2が形成される条件ではあるが、焼結体ターゲットとPLD法を用いて結晶性の高いコバルトニッケルフェライトを作製して、軟X線磁気円二色性(XMCD)による評価をおこない、フェライト/Al2O3界面近傍の結晶規則性と磁性との関係を明らかとした。 ニッケルフェライトの作製条件は堆積中の酸素分圧と基板温度である。SiO2の形成はサンプル作製後のX線光電子分光により評価をした。結果として、SiO2の形成されない条件下で結晶性と表面平坦性が良好(RMS0.3nm程度)である条件が見いだされた。SQUID磁力計で磁性を評価したところ、300Kにおけるヒステリシスと飽和磁化は作製条件に依存せず、飽和磁化はバルク値の60%程度であった。原因の一つとして、膜厚が薄いこととAl2O3界面近傍の原子配列不規則性が考えられた。 コバルトニッケルフェライトの作製条件は、酸素分圧10Pa、基板温度550℃である。様々な組成比と膜厚(1.4-11nm)を作製した。特にコバルトフェライトについてXMCDの結果をまとめた。XMCDシグナルの膜厚依存性と計算結果より、Al2O3との界面近傍は八面体配位のCoの増加が見られた。また、そうした配位不規則性が低いことにより膜厚1.4nmでは磁性は著しく劣化してスピングラスの様な挙動であったが、膜厚4nm程度ではフェリ磁性が復帰することを明らかとした。これはスピンフィルター効果を得るには4nm程度の膜厚が必要であることを表している。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Electronic structure and magnetic properties of magnetic dead layers in epitaxial CoFe2O4/Al2O3/Si(111) films studied by X-ray magnetic circular dichroism (XMCD)2017
Author(s)
2)Yuuki Wakabayashi, Yosuke Nonaka, Yukiharu Takeda, Shoya Sakamoto, Keisuke Ikeda, Zhendong Chi, Goro Shibata, Yuji Saitoh, Hiroshi Yamagami, Masaaki Tanaka, Atsushi Fujimori, and Ryosho Nakane
Organizer
第64回応用物理学会春季学術講演会
Place of Presentation
横浜市
Year and Date
2017-03-14 – 2017-03-17
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