2015 Fiscal Year Annual Research Report
スーパダンピング数値積分法を用いる擬似過渡解析法に関する研究
Project/Area Number |
26289121
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
井上 靖秋 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授 (10330721)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 回路シミュレーション / 擬似過渡解析法 |
Outline of Annual Research Achievements |
回路シミュレーションの非収束の問題は重要かつ困難な問題であり,これまでに多方面から研究されてきた.しかし最近の大規模回路に対して実用解決に至っていない.全世界で広く実用されている業界標準回路シミュレータもしばしば非収束の現象を起こす.本研究はこの非収束問題に対する実用的なアルゴリズムの研究・開発に関するもので,実用的な擬似過渡解析法(PTA法)の重大欠点を克服する新たな擬似過渡解析法を数値積分手法の観点から研究・開発し,回路シミュレータSPICE3に実装してその有効性を明らかにすることを目的としている. 2015年度の研究成果は次のとおりである. (1)DPTA法を基にした数値積分開始手法と再開始手法の開発:DPTA法の数値積分開始手法(時間ゼロにおける開始)とPTAが無限ループ(発振)に陥って収束に失敗する場合に,再度PTAを実行するためのPTA再開始手法を開発した.(2)初期値設定手法の開発:PTAの効率化(定常状態に至るまでの計算時間の短縮化)のために,初期値ゼロでなく,想定される最終解(定常解)により近い初期値から出発する手法を開発した.(3)DPTA法のための効果的な時間ステップ幅制御手法の開発:DPTA法の収束性向上と効率化のために効果的な時間ステップ幅制御手法を開発した.(4)DPTA法を基にした電源漸増手法の開発:擬似素子としてキャパシタのみ用い,インダクタを使用せず,その代わりに電源を漸増する手法を開発した.(5)新擬似過渡解析法回路シミュレータプロトタイプ開発 :本研究開発の成果を既存の回路シミュレータSPICE3にソースコードレベルで実装して,新擬似過渡解析法回路シミュレータのプロトタイプを開発した.バイポーラ実用回路とMOS実用回路を含むミクストシグナルLSI回路を用いたテストにより,本研究の有効性を確認した.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)