2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high-performance thero-functional materials using the unusual thermal conductivity caused by fine electronic structure
Project/Area Number |
26289236
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
竹内 恒博 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00293655)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 熱電材料 / エネルギー選択散乱 / ゼーベック係数 / 熱伝導度 / 電気伝導度 / 液体急冷 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,電子散乱にエネルギー依存性を与えることで,ゼーベック係数を効果的に増大させ,結果として,熱電材料の性能を向上させることを目的としている.この目的を達成するためには,電子散乱にエネルギー依存性を与える機構を物理的に解明するとともに,それを最大限に活用する指針を構築することが重要である. これまでに,高マンガンシリサイド(Higher Manganese Silicide,以下HMSとする)の粒径を液体急冷法とその後の熱処理を用いて制御する手法を確立した.また,HMS相に半導体であるSiを微細に析出させた材料と,金属相であるMnSiを微細に析出させた試料に対しても,同様に,液体急冷法とその後の熱処理を用いて粒径を制御することに成功した.それぞれの熱電物性を精密に測定したところ,不純物相の有無によるゼーベック係数の大きな変化は観測されなかったが,粒径を小さくすることで,ゼーベック係数が有意に増大するとともに,電気抵抗率が若干増大した.この効果は,粒径の微細化により生み出される電子散乱にエネルギー依存性があることを示しており,まさに,エネルギー選択散乱効果を観測したと結論した. さらに,リボン状試料で熱伝導度を正確に見積もる装置を開発し,粒径を小さくした試料の無次元性能指数を求めた.その結果,粒径を小さくすることで生じるゼーベック係数の増大が主因となり,熱電材料としての性能が30~40%程度向上できることを明らかにした.バルクの状態で小さな粒径を維持することはまだ出来ていないが,リボン状試料において,粒径を維持したまま空隙を減らすことに成功し,その結果として,ZT > 1.3を得ることに成功した.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(26 results)