2016 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of scientific principle on novel directly applied current sintering and its development toward functional and structural materials design
Project/Area Number |
26289272
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井藤 幹夫 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00294033)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 熱電特性 / 微細組織化 / 低温迅速焼結 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,β-FeSi2系材料を対象に直接通電焼結による緻密化を行い,その微細組織化効果および焼結体の熱電性能を評価し,本焼結プロセスの熱電変換材料合成手法としての可能性について検討を行った. 熱電特性を比較するため,同等の焼結体密度が得られる焼結条件を検討した結果,従来法で935℃10分の焼結条件で相対密度が97.3%,および直接通電焼結法で900℃5分の条件で96.9%が得られることが分かった.SEM観察の結果,従来法試料ではより高温長時間の焼結を施したことで,直接通電焼結法試料に比較して粗大な粒子が多く観察される一方,直接通電焼結では微細かつより均一な結晶粒となっていた.このように,同程度の高密度焼結体を作製する場合には,直接通電焼結法は従来プロセスに比較して焼結体の微細組織化に有効であることが分かった.パルス通電焼結法は,その他の加熱焼結プロセスに対して比較的低温短時間での緻密化が可能な方法であり,従来より微細組織を有する焼結体の作製方法として知られてきたが,本直接通電焼結プロセスは,微細組織制御プロセスとしてのその可能性をさらに大きく拡大しうるものであることが明らかとなった.以上の結果から,焼結体の熱伝導率は従来法に比較して大きく低減されることが分かった.両焼結体の密度はほぼ同等なので,この差は微細組織化によりフォノン散乱が強化された結果と考えられる.また,微細組織が得られているにもかからわず電気抵抗率もわずかに減少するとともに,微細組織化によりゼーベック係数が大きく向上し,無次元性能指数は直接通電焼結法により2倍以上に向上することが明らかとなった.以上の結果から本焼結プロセスが高性能な熱電材料合成手法として極めて有効であることが分かった.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)