2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26289306
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
関根 泰 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20302771)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | プロトニクス / 電場触媒反応 / 水蒸気改質 / 水素製造 |
Outline of Annual Research Achievements |
メタン水蒸気改質への電場印加効果を明らかにすべく,触媒に1.0 wt% Pd/CeO2を用い,電場触媒反応における表面解析を詳細に行った。交流インピーダンス測定により伝導機構を評価し,operandoFTIR測定によって吸着状態と活性を同時に評価し,電場印加に伴う触媒・原料の変化を詳細に検討した。 CeO2での交流インピーダンス測定を行った結果,H2O存在下では低温域では0.31 eVと低い伝導の見かけ活性化エネルギーが算出された。これは,従来のGrotthuss機構でのプロトン伝導のそれとよく一致する。また,高温域ではH2Oの有無に関わらず約1.0 eVと算出された。これは,低温に特異的な伝導機構の存在を示しており,このことからも表面に吸着したH2Oに由来するGrotthuss機構でのプロトン伝導の発現が示された。電場印加がCH4に与える影響を検討するためoperandoDRIFTS測定を行った。得られたスペクトルのCH4 gasに由来するピーク(3016 cm-1 : C-H stretching)の電場印加に伴う強度変化を検討した結果,電場印加直後にCH4 gasの強度が減少し,operando分析より活性の発現が確認された。これは,電場印加に伴いCH4の解離吸着が促進され反応に消費されたためである。また,CH4のみで同様の試験を行った結果,CH4 gasの強度減少が見られないことからCH4の解離吸着は促進されていないことがわかる。従来の触媒反応に電場を印加する電場触媒反応において,触媒表面でH2Oを介したGrotthuss機構による表面プロトン伝導が発現し,そのプロトンがCH4に衝突することで従来の律速過程を解消し,低温で活性が発現することを見出した。この低温化のメカニズムを対称性の良い分子を含む反応系に一般化することで,プロセスの低温化が大きく期待できる。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(18 results)