2017 Fiscal Year Annual Research Report
The development of an underwater atomic force microscope for the precise observation of underwater microbes in seawater
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26289330
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西田 周平 東京大学, 生産技術研究所, 特任講師 (90463900)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / 現場計測 / 海中ナノセンシング / 海底熱水活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度となる本年度は、新規な海洋計測技術としてこれまで開発された、海中原子間力顕微鏡(海中AFM)を積極的に活用し、様々な海洋計測の現場において積極的に撮像データの取得を行なった。 本装置は、当初の目的である深海環境における微小生物試料を観察するために、シリアル有線通信を通じて遠隔操作が可能になり、特に(独)海洋研究開発機構の有する遠隔走査型無人潜水艇「ハイパードルフィン」に搭載されることを想定して、機器仕様の最適化を行なった。本年度は海中AFMのユーザビリティ向上に力を入れ、自己検知型カンチレバーの交換方法の改良、新規低ノイズ化変位検出用ブリッジ回路による高感度化、深海微生物試料導入のための海水ポンプの改良を行なった。 (独)海洋研究開発機構の研究船を利用したKS-17-J07C調査航海(2017年5月19日~23日)において海中AFMによる実海域深海調査を実施し、伊豆小笠原海域・水深約450~600mの深海現場環境で海中AFMによる試料採取とナノスケール撮像を試みた。その結果、自己検知型カンチレバーの絶縁を保持しながら探針試料アプローチに成功し、さらに海水から採取したサンプルを、ナノメートルスケールの分解能で撮像することに成功した。撮像イメージではスキャン範囲(3um x 3um)中に海水由来と推定される大きさ1um x 1um程度の海中試料を確認することができた。 さらに、水深30mまで浅海における現場観察も可能にするため、海中AFMのヘッド部分のみを手動で海中に投入するための浅海用機器仕様を開発し、海洋環境のみならず多様な水中環境で動作可能となるように改良を進めた。浅海仕様の海中AFMによる実海域調査は、鹿児島湾熱水活動サイト(たぎり海域)調査(2017年12月20日・21日)において実施し、海流などの影響を受けることなく、海中AFMによる安定的な観察・分析が実施可能なことが確認出来た。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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