2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26290069
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
守屋 央朗 岡山大学, その他部局等, 准教授 (60500808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 能士 東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (20443442)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 化学量不均衡 / 酵母 / ユビキチンープロテアソーム系 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者らはこれまでの研究で、タンパク質複合体の構成成分の不均衡(化学量不均衡)が細胞システムを容易に破綻させる原因となることを明らかにした。一方、そのような破綻の原因となる複合体は細胞中にわずかにしか存在せず、多くの複合体の化学量不均衡は何らかの分子メカニズムにより回避されていることが予想された。本研究ではその候補と考えらえる、過剰な複合体サブユニットの速やかな分解と分子シャペロンによる隔離が、どのような複合体の化学量不均衡を回避するために働いているのか、その全体像を明らかにする。本研究ではgTOW法とタンパク質発現量の測定(解析1)、破壊株における限界コピー数の測定(解析2)を中心的な実験手法とする。
平成26年度には、第一染色体の54の遺伝子を最初の対象として解析を行い、5つ遺伝子が不均衡が回避されているターゲットであることを見出した。また、不均衡回避のメカニズムとしてユビキチンープロテアソーム系が働いていることをあきらかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第一染色体上で不均衡が回避されている対象となる遺伝子のスクリーニングを終了し、新しく5つの遺伝子(タンパク質)が化学量不均衡を回避するターゲットとなっていることを同定することが出来た。また、このメカニズムとしてユビキチン―プロテアソーム系による積極的なタンパク質分解が働いていることを示すことが出来き、概ね研究計画通りに進行した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、上記5つのタンパク質が含まれる複合体全てに対して、化学量不均衡を回避するメカニズムが働いているかを調査し、発見した現象の一般性を検証する。また、化学量不均衡がどのようなメカニズムによって感知され、ユビキチンープロテアソーム系での分解に引き継がれていくのかを明らかにする。
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Causes of Carryover |
本研究費で雇用予定だった研究支援者の雇用開始が半年遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究支援者の人件費として使用する計画である。
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