2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of mechanisms to avoid stoichiometry imbalance
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26290069
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
守屋 央朗 岡山大学, その他部局等, 准教授 (60500808)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 化学量不均衡 / ロバストネス / タンパク質分解 / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはこれまでの研究で、タンパク質複合体の構成成分の不均衡(化学量不均衡)が細胞システムを容易に破綻させる原因となることを明らかにした。一方、そのような破綻の原因となる複合体は細胞中にわずかにしか存在せず、多くの複合体の化学量不均衡は何らかの分子メカニズムにより回避されていることが予想された。そこで本研究は、その候補と考えらえる過剰な複合体サブユニットの速やかな分解と分子シャペロンによる隔離が、どのような複合体の化学量不均衡を回避するために働いているのか、その全体像を明らかにすることを目的として行われた。 出芽酵母の第一染色体上にある54の遺伝子を対象に、プラスミドにより遺伝子コピー数を上昇させた際に一コピーあたりから発現するタンパク質の量が減少する(発現が緩衝される)ものを体系的に探索し、5つの候補遺伝子を得た。これらの遺伝子がコードするタンパク質は、すべてタンパク質複合体をコードしていた。その一つであるRNaseMRP/RNaseP複合体の他の構成成分についてもタンパク質発現の緩衝がみられた。このことから、この緩衝作用はタンパク質複合体を標的としていることが確かめられた。さらに、この緩衝は転写や翻訳といった合成のプロセスではなく、タンパク質分解の段階で起きていること、この分解はユビキチン-プロテアソーム系によって行われていることなどが示唆された。 これらの研究により、過剰になったサブユニットをユビキチン-プロテアソーム系により積極的に分解するという、化学量不均衡による細胞システムの破綻をさけるための一般的なメカニズムの存在を体系的に示すことができた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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