2017 Fiscal Year Annual Research Report
なぜアカリンダニが増えたのか?―農薬がミツバチ寄生ダニに与える影響の評価―
Project/Area Number |
26290074
|
Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
坂本 佳子 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 研究員 (80714196)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 太郎 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (50414941)
岸 茂樹 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 特別研究員 (80726050)
五箇 公一 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 室長 (90300847)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ミツバチ / ネオニコチノイド系農薬 / アカリンダニ / 発熱能力 / 寄生 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.国内におけるアカリンダニの分布調査:昨年度より引き続き、全国から採集したミツバチ358コロニーを用いて、アカリンダニの寄生状況の調査を昨年に引き続き行い、北海道と沖縄をのぞくほぼすべての都府県での発生を確認した。 2.ネオニコチノイド系農薬を曝露したミツバチへのアカリンダニ寄生実験:イミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジンの3種類の農薬をセイヨウミツバチに経口投与し、アカリンダニに対する対抗行動にどのような影響を及ぼすかを評価した。 3.アカリンダニの寄生がニホンミツバチに与える影響:アカリンダニ寄生がミツバチの発熱能力と飛翔能力を低下させることを、サーモグラフィーおよびフライトミルを用いて明らかにした。 4.アカリンダニの生存時間:従来報告されていたよりも長く、特に低温かつ高湿度条件では9日間生存していることを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・H29年度のアカリンダニ発生件数が予想よりも少なく、供試個体の準備が困難となったため ・研究代表者の休業により、H29年度中の取りまとめが困難となったため
|
Strategy for Future Research Activity |
H29年度に予定していた調査・実験を遂行する。
|
Causes of Carryover |
H29年度は供試個体の入手が困難だったことに加え、研究代表者の妊娠による体調不良が重なり、当初計画していた実験・とりまとめを遂行できなかった。 次年度は、遂行できなかった分を繰り越すことで対応する。
|
Research Products
(5 results)