2014 Fiscal Year Annual Research Report
動的構造を利用する核内受容体の基質依存的な選択的共役因子リクルート機構の解明
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26291015
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
楯 真一 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20216998)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 核内受容体 / PPARg / NMR / 異方性核スピン効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
■PPARg基質結合ドメイン(LBD)の基質依存的構造変化の解明:GW1929およびRosiglitazone結合型の構造をDIORITE解析から得られたペプチド面配向情報をもとにして構造精密化を進めた.基質依存的な構造変化について,さらに詳細に解析するためにPRE等の異なるNMR構造情報を得るための研究を継続する. ■SRC1に含まれる2つのPPARg結合モチーフの動的構造特性の解析:SRC1のN末端部のモチーフ領域のフラグメント大量発現系を用いて,NMRスペクトル解析を進めた.全長の場合と同様の低存在率構造を持つことがわかった.SRC1の2つの結合モチーフ間には分子内で相互作用しておらず独立に存在していることが明らかになった.SRC1の2つのモチーフ部についてのスピン緩和解析を行い,緩和分散あるいはCESTにより低存在率構造の精密解析を進めている. ■SRC1 LxxLLモチーフ構造が持つ体存在率構造のPPARg結合への寄与の解明:LxxLLモチーフ部近傍に低存在率構造が存在することを明らかにしているLxxLL-2モチーフを対象として低存在率構造の違いとLxxLL-PPARg相互作用強度の相関を解析した.Rosiglitazone結合状態でのPPARgに結合にたいするLxxLLモチーフの結合能をTR-FRETで計測する系を作成した.野生型では,Kd=4.1 microMであった.LxxLLモチーフ構造のモデルから,過渡的構造破壊につながる可能性のある4つの変異体を作成した.その結果,T704Gは解離定数が7.0になるまで結合能が低下することが明らかとなった.NMR構造解析から,当該変異体では低存在率構造が変化していることがわかり,低存在率構造がPPARgとの結合に関わることがわかった.さらに詳細な構造解析を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画した研究は,予定通り進展している. 今年度の研究で,SRC1結合モチーフ側の低存在率構造がPPARgとの結合能を制御することを実験的に明確に証明できたことは大きい.今期のこの成果を受けて,さらに詳細な低存在率構造解析研究を展開する.
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画を変更することなく,計画に従って進める. 上記のように,本研究で最も重要なポイントとなる,LxxLL結合モチーフを含むフラグメントの低存在率構造の変化が,PPARgとの結合能の違いにつながることを明確に示すことができた.天然変性領域であるLxxLLモチーフ部の低存在率構造がもつ,生物学的な役割を初めて示すことができる研究に展開できる.
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Causes of Carryover |
予定していた論文発表が,データ整理に時間がかかっていたために年度内に投稿できなかった.従って,この分の投稿費用および英文校閲料が,未執行となったことが主たる理由である.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の論文については,すでに投稿準備を完了した.これから論文を投稿をする.前年度未執行予算を,この論文投稿費用に充てる.
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Coating the outer surface of glass nanopipette with chlorobenzene-terminated polysiloxane2015
Author(s)
Takami,T., Ojiro,Y., Ogawa,S., Takakuwa,Y., Ogawa,Y., Saito,M., Matsuoka,H., Tate,S.
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Journal Title
e-J.Surf.Sci.Nanotech.
Volume: 13
Pages: 79-84
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The C113D mutation in human Pin1 causes allosteric structural changes in the phosphate binding pocket of the PPIase domain through the tug of war in the dual-histidine motif2014
Author(s)
Xu,N., Tochio,N., Wang,J., Tamari,Y., Uewaki,J., Utsunomiya-Tate,N., Igarashi,K., Shiraki,T, Kobayashi,N., Tate,S.
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Journal Title
Biochemistry
Volume: 53
Pages: 5568-5578
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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