2016 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of extracellular O-GlcNAc on Notch signaling and vascular development
Project/Area Number |
26291020
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡島 徹也 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20420383)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 享典 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (70444403)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | NOTCH / EOGT / O-GlcNAc |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、数年前に新規翻訳後修飾として細胞外O-GlcNAc 修飾の存在を発見し、EOGTを介した新規のO-GlcNAc修飾機構を解明したが、哺乳動物では、EOGTは Notch受容体を糖修飾するが、生理機能は不明であった。最近、EOGTの遺伝子変異が、四肢末端と頭頂部に異常を伴う病因不明のAdams-Oliver症候群において同 定された。本研究では、ヒトの表現型を手がかりにして、EOGT欠損マウスを用いた網膜血管の表現型解析や遺伝学的相互作用解析、そして、レポーターアッセイ や相互作用解析などにより、細胞外O-GlcNAc修飾のNotchシグナルと血管形成における生物学的機能を解明することを目的とした。 これまでに、細胞外O-GlcNAc 修飾の低下に伴うNotchシグナルの異常が血液網膜関門において、血管のintegrityの保持に必要であることが明らかになった。本年度は、分子機構の解析を進め、EOGTは、Jagged1を介したNotchシグナルには必要ないが、DLL4を介したNotchシグナルを増強することを明らかにした。さらに、EOGTは、シグナルの送り手ではなく、シグナルの受け手の細胞において機能することが明らかになった。また、NOTCH1のO-GlcNAc修飾部位のアラニン置換を行い、NOTCH1上の特定のO-GlcNAc修飾部位が、DLL4によるNOTCH1活性化に関与することが明らかになった。以上の結果より、EOGTによるNOTCH1のO-GlcNAc修飾が、DLL4を介したNOTCH1の活性化に重要な役割を果たすことが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Eogt欠損マウスに一部、未実施の実験計画が残っているものの、本筋で、予定された研究結果が得られたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
Eogt欠損マウスを用いた血管integrityの解析実験を、実験準備が整い次第、実施する。
|
Causes of Carryover |
高度に純化した脳血管内皮細胞をEogt欠損マウスから単離するために、Tie2-Cre flo xed GFPマウスとEogt欠損マウスを交配させ、GFP標識された脳血管内皮細胞を取得する予定であったが 、交配が上手くいかず、目的の産仔を得るのに当初予定した計画から、6ヶ月程度遅延が生じた。
脳血管内皮細胞の単離・培養と遺伝子発現解析に試薬(約170,000円)が必要である。また、脳血管内皮細胞の単離に必要なマウスの飼育費(約300,000円)が必要である。
|
Research Products
(4 results)