2017 Fiscal Year Annual Research Report
Novel protein-synthesis technology achieving the installation of posttranslational modifications and other chemical modifications through genetic code expansion
Project/Area Number |
26291035
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
坂本 健作 国立研究開発法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, グループディレクター (50240685)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 拡張遺伝暗号 / 非天然型アミノ酸 / カイコ / シルク / アジドフェニルアラニン |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝暗号システムの改変によって、翻訳後修飾などの化学修飾を望みの部位に導入したタンパク質を均一かつ大量に生産する技術の開発を目的として研究を進めてきた。共同研究を通じて、開発された技術を他の研究者に提供することも本研究の目標の1つであり、具体的には、寺本英敏博士(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)と共に、アジド基を持った非天然型アミノ酸をカイコのシルク・タンパク質に効率よく導入するための技術開発を行った。カイコ由来のフェニルアラニンtRNA合成酵素(BmPheRS)のアミノ酸結合部位に改変によってアジドフェニルアラニンの導入を目指した。報告されているヒトPheRSの結晶構造情報を元に、これまでに報告されているPheRS変異体も考慮して適切な変異部位を探索した結果、α鎖432位の変異がBmPheRSのアミノ酸特異性に影響を与えることを見出した。そこで、この部位のサチュレーション・ミュータジェネシスを実施した。アジドフェニルアラニンの導入レベルを調べるために、大腸菌のタンパク質にこの非天然型アミノ酸がランダムに導入された場合に生起する増殖阻害の程度を指標とセレクションを進め、効率よくアジドフェニルアラニンを導入する変異体PheRS(αA432)及びPheRS(αV432)を得ることができた。最後に、これらのBmPheRS変異体を絹糸腺特異的に発現するトランスジェニック・カイコを作製してシルクへの導入を確認した。変異体PheRSのアミノ酸結合部位の構造モデルを作製することで、効率的な非天然型アミノ酸の導入のメカニズムを推測した。本研究成果は、平成30年3月に論文で公表され(ACS Synthetic Biology誌)、理研と農研機構との共同プレスリリースを行った。本成果は、30年4月には米国の普及誌New Scientistsに取り上げられた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)