2016 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanisms of the S-Z type self-incompatibility in Poaceae
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26292003
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| Research Institution | Mie University |
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Principal Investigator |
掛田 克行 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (50221867)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松田 隆夫 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 次世代作物開発研究センター, 主席研究員 (60370657)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 自家不和合性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
オオムギ近縁野生種Hordeum bulbosumにおいて、前年度までに、花粉と雌蕊のトランスクリプトーム比較解析によってスクリーニングし、花粉発現特異性、推定座乗染色体 (S遺伝子座との仮想連鎖) 、推定コードタンパク質の分類・機能などの観点から花粉側S遺伝子候補を絞り込んだ。これらの遺伝子の概ね全長領域について、S1, S3ハプロタイプの対立遺伝子配列・推定アミノ酸配列を比較したが、S遺伝子の認識特異性をもたらすような高度なハプロタイプ間多型性を示す候補遺伝子は見出されなかった。さらに、アセンブル精度の向上したオオムギ（栽培種H. vulgare）の未公開ゲノム配列を用いて、当該候補遺伝子のマッピングを行った結果、オオムギ1H染色体上のS遺伝子座相同領域の範囲内に座乗すると予測される候補遺伝子は存在しなかった。以上の結果から、オオムギ野生種のトランスクリプトーム解析より得られた候補遺伝子は花粉側S遺伝子ではない公算が高いと考えられた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の研究過程において、オオムギ野生種においてこれまでに獲得した花粉側S遺伝子候補のゲノム位置情報の再解析の結果、当初の想定に反し、S遺伝子座領域内に座乗する候補遺伝子が存在しないことが判明した。当初申請計画では、本年度（最終年度）までに、花粉側S遺伝子候補の機能証明実験を実施し、当該遺伝子の同定を達成する見込みであったが、再度新たな花粉側S遺伝子候補を探索する必要が生じている。
一方、雌蕊側S遺伝子の解析においては、オオムギ野生種で同定したHPS10遺伝子がイネ科共通の雌蕊側S遺伝子であることが強く裏付けられ、順調な進展が得られている。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後、他のイネ科牧草等で最近報告されたS遺伝子座ゲノム領域の新情報を、本研究で対象とするオオムギ野生種および近縁ムギ類のゲノム情報と十分に比較・検証した上で、新たな花粉側S遺伝子候補の探索と解析を進める。
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| Causes of Carryover |
本年度の研究過程において、これまでに獲得した花粉S遺伝子候補のゲノム位置情報の再解析の結果、当初の想定に反し、S遺伝子座領域内に座乗する候補遺伝子が存在しないことが判明した。研究遂行上、他のイネ科牧草等で最近報告されたS遺伝子座ゲノム領域の新情報を、本研究で対象とするオオムギ野生種および近縁ムギ類のゲノム情報と十分に比較・検証した上で、再度新たな花粉S遺伝子候補の探索と解析を行う必要が生じた。
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