2016 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms of host jump and evolution of Pyricularia oryzae Triticum pathotype
Project/Area Number |
26292025
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
土佐 幸雄 神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20172158)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | コムギいもち病 |
Outline of Annual Research Achievements |
シコクビエ菌の全ゲノム配列から分泌タンパク質遺伝子を予測し、それらからランダムに選んだ60個のいもち病菌集団における分布をサザンハイブリダイゼーションによって調べたところ、シコクビエ菌には広く存在するがコムギ菌には全く存在しない遺伝子を見出した。これをコムギ菌に形質転換したところ、形質転換体はコムギに非病原性となった。比較解析の結果、本遺伝子はすでに検出していた、シコクビエ菌のコムギに対する非病原力遺伝子A1~A4のいずれとも異なることが判明した。シコクビエ菌xコムギ菌 F1 における非病原性:病原性の分離比を再検討したところ、それは5遺伝子関与の分離比にも適合することが判明した。従って、この5番目の遺伝子を PWT6と命名した。 一方、PWT3の変異は、1980年代におけるコムギ菌の出現の過程でKEYとなる役割を果たしたことが明らかとなっている。その後のコムギ菌の population dynamicsを明らかにするため、南米・北米の研究室に保存されているコムギ菌ならびに、データーベースにアップロードされているコムギ菌の全ゲノム配列を用いて、PWT3のタイピングを行った。その結果、2011年に米国で出現したKentucky strainのPWT3は、トランスポゾンPot3の挿入という新規変異(Atpタイプと命名)を持っていることが判明した。2012年にボリビアで採集された強病原性菌系B71のPWT3は、PyretとRETRO5が複合的に挿入された新規変異(Atcタイプと命名)を持っていることが判明した。2016年にバングラデシュで採集された菌はすべてこのタイプであった。このことから、Atcタイプが南米で分布域を広げた後、アジアに伝播し、バングラデシュにおけるコムギいもち病のoutbreakを引き起こしたと結論した。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)