2016 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳動物における生体調節因子としての分岐鎖アミノ酸の生理機能
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26292068
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
下村 吉治 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30162738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北浦 靖之 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (90442954)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 分岐鎖アミノ酸 / コンディショナルノックアウト / 筋肉 / 筋線維タンパク質 / 持久力 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
分岐鎖アミノ酸(Branched-Chain Amino Acids: BCAA)は、タンパク質合成のための必須アミノ酸であるが、その他の生理機能を表す生体調節因子として作用する可能性が示唆されている。本研究では、哺乳動物の体内でBCAA分解を抑制する酵素である分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素キナーゼ(BDK)を筋肉特異的に欠損させることにより、筋肉特異的なBCAA不足マウス(mKOマウス)を作製して、BCAAの生体調節機能を検討した。 8週齢雄性mKOマウスとControl (Con) マウスにそれぞれ20%タンパク質食 (Regular Protein diet: RP) と8%タンパク質食 (Low Protein diet: LP) を12週間給餌した。その後屠殺して後肢筋(腓腹筋+足底筋)を採取し、その可溶性および不溶性タンパク質濃度を測定した。各群 (Con/RP, Con/LP, mKO/RP, mKO/LP)マウス 間の成長曲線または後肢筋重量において差はなかった。後肢筋における可溶性タンパク質濃度にも群間で差はなかったが、筋線維などの不溶性タンパク質濃度は、mKO/LP群においてのみ有意な低値を示した。すなわち、mKOマウスの骨格筋線維タンパク質濃度は、RP食給餌により影響されなかったが、LP食給餌により有意に低下した。これらの結果より、骨格筋線維タンパク質の維持におけるBCAAの重要性が示唆された。 RPで飼育した11週齢雄性mKOマウスとConマウスに対してトレッドミルによる走運動トレーニングを2週間負荷して、持久力(走行可能距離)の上昇をConマウスとmKOマウスで比較した。トレーニング前の持久力は両マウスで同じであったが、トレーニング後の走行距離は両群共に2倍強に増加したものの、mKOマウスがConマウスよりも有意な低値(約12%低下)を示した。よって、BCAAは運動トレーニングに対する適応に重要であることが示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Muscle-specific deletion of BDK amplifies loss of myofibrillar protein during protein undernutrition.2017
Author(s)
Ishikawa T, Kitaura Y, Kadota Y, Morishita Y, Ota M, Yamanaka F, Xu M, Ikawa M, Inoue N, Kawano F, Nakai N, Murakami T, Miura S, Hatazawa Y, Kamei Y, Shimomura Y.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 7
Pages: 39825
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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