2014 Fiscal Year Annual Research Report
初乳を介した移行免疫の重要性の解明 仔ブタの発達促進にむけた基盤研究
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26292145
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
井上 亮 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 講師(移行) (70443926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚原 隆充 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 研究員(移行) (90562091)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ブタ / 初乳 / 移行免疫 / プロテオーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、実験1として初乳から仔豚へ移行する液性免疫成分(タンパク質)のプロテオーム解析を行った。また、実験2として、初乳から仔豚へ移行する細胞に関する研究も行った。実験1では、初乳摂取前の仔豚及び初乳摂取12時間後の仔豚から血漿、腸間膜リンパ節を採取し、それぞれのプロテオーム解析を行った。さらに、プロテオーム解析の精度が格段に上昇しているため、試験に供した仔豚が摂取した初乳(乳清)のプロテオーム解析も行った。その結果、血漿からはおよそ400種類、腸間膜リンパ節からは750-800種類程度、初乳からは約600種類のタンパク質が同定された。初乳摂取前には検出されず、摂取12間後のみで検出されたタンパク質のうち、初乳でも検出されたものは、血漿で106個、MLNで61個であった。また、初乳摂取前に比べて摂取12時間後で濃度が2倍以上に増加したタンパク質で、初乳でも検出されたタンパク質は、血漿で41個、MLNで54個であった。これらの中には、仔豚の発達に重要であると考えられるタンパク質も複数含まれていたため、これらのタンパク質に着目してH27年度の実験を計画する。実験2に関しては、初乳から仔豚へ移行する細胞についての興味深い知見が得られた。この点に関してもH27年度に追試を行い、詳細な解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
可能であれば反復実験を行う予定であったが、母豚の手配、予算の都合上見送らざるを得なかった。27年度に継続して行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き初乳から仔豚に移行する細胞について詳細な検討を実施するとともに、実験3:初乳からの成分が生後何時間までの間に仔豚に移行するかを特定する。また、実験4:仔豚の免疫系発達に寄与する成分の特定を試みる。
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Research Products
(1 results)