2017 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanisms of rRNA degradation in NPV-infected insect cells
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26292173
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
池田 素子 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (20262892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永峰 俊弘 国立研究開発法人理化学研究所, 佐甲細胞情報研究室, 専任研究員 (90237553)
山田 早人 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (70778258)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 抗ウイルス応答 / 核多角体病ウイルス / 昆虫培養細胞 / リボソームRNA分解 / 全タンパク質合成停止 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに,NPV感染によって全タンパク質合成停止となるカイコ細胞で,リボソームRNA(rRNA)が分解減少することを明らかにし,全タンパク質合成停止の原因であることを示唆した.さらに,各種NPVのp143遺伝子をカイコ細胞で一過性発現するとrRNA分解が誘導されることから,P143がrRNA分解の誘導因子であることを報告してきた.しかし,p143遺伝子の一過性発現によって誘導されるrRNAの分解量は,ウイルス感染細胞で認められるrRNAの分解量よりも少なく,rRNAの分解を増強させる因子の存在が予想された.そこで,まずrRNA分解に関わるウイルスの感染現象を特定することを目指した.ウイルスはAutographa californica MNPV(AcMNPV)を使用し,AcMNPV感染カイコ細胞において初期遺伝子発現,DNA複製,後期遺伝子発現にかかわる遺伝子をRNAi法によりノックダウンすることにより,rRNAの分解量が減少する感染現象を調査した.その結果,いずれの遺伝子のノックダウンによってもrRNAの分解量は変化せず,p143遺伝子のノックダウンによってのみ分解量が減少した.したがって,rRNA分解はp143遺伝子の発現によって誘導されることが明らかとなったが,rRNA分解を増強させる感染現象を特定することはできなかった.また,アポトーシス阻害遺伝子であるp35を欠損したAcMNPVを感染させた結果,rRNA分解の開始時間が遅延した.p35遺伝子はRNAiを抑制する機能を持つことが報告されており,カイコ細胞はp143遺伝子を含む初期遺伝子の発現を抑制する機構を持つことが推測され,今後の課題となった.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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