2017 Fiscal Year Annual Research Report
現代世界の公共日本庭園におけるユニバーサル・マネジメントの研究
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26292187
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
鈴木 誠 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (40147484)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日本庭園 / 造園学 / ガーデンマネジメント / 管理運営 / シビックガーデン / ジャパニーズガーデン / Japanese garden / 海外の日本庭園 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は近年特に状況変化の激しい中国における日本庭園の調査結果を学会論文にまとめた。また、オーストラリアの日本庭園を対象としてインターネットを活用した広報マネジメントの現状と課題についても論文をまとめた。 国内事例では全国での公開日本庭園の各種催事などを収集し、得られた調査成果は「現代世界の公共日本庭園:グッド・プラクティス事例集」(国内編・国外編)としてまとめるべく情報を整理しファイリングした。なお、その内の新潟市旧齋藤家別邸庭園について英文論文にて発表した。国外の日本庭園については、かねてより社会発信の一貫として運営している「Japanese Gardens Outside Japan 海外の日本庭園」Webサイト(http://www.nodaigarden.jp)にて情報をアップロードし、関連サイトとしてのFacebookページ「海外の日本庭園 Japanese Gardens outside of Japan」(https://www.facebook.com/nodaigarden)も運用した。 今年度は、特に研究成果の学会発表による公表の他、社会発信・社会貢献(実装)等に重点をおいた。それは、研究成果と収集した情報を基にした(一社)日本公園緑地協会並びに、(公財)都市緑化機構主催のシンポジウム・研究における基調講演と、平成29年度からの国土交通省新規事業「海外日本庭園再生プロジェクト」の企画・運営への支援として実現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者のサバティカルリーブ(半年)が入ったため、現地調査と情報取りまとめにやや遅れが生じた。しかし、この間に研究の全体像に関わる方向性などの確認ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
ほぼ当初の研究計画に基づき、本研究課題を推進する予定だが、研究成果の社会実装の点ではすでに、国の事業「海外日本庭園再生プロジェクト」として実現し、そのプロジェクト支援により、当初予定した「現代世界の公共日本庭園:グッド・プラクティス事例集」の国外編が成立しつつあること、海外からの観光客増加と2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京都内の公共日本庭園でのマネジメントの格段の進展(様々な情報提供・イベント開催・アクセシビリティ配慮など)が著しい状況である。 そこで、ペーパー媒体の事例集ではなく、グット・プラクティスを経時的に学び、公共日本庭園関係者(専門家)が切磋琢磨できるプラットフォーム(組織)の構築と、その組織による社会発信が重要との考えに至り、その術を検討中である。
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Causes of Carryover |
資料収集・整理等の人件費・謝金は、研究担当者・研究協力者が自身で実施したため支出が少なく繰越金となった。 次年度へ繰越した使用額については、当初計画のとおり今年度実施予定の現地調査旅費、調査情報の整理などのアルバイト経費等として使用予定。
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Research Products
(8 results)