2015 Fiscal Year Annual Research Report
Chronic Treatment of Hematopoietic PGD Synthase Inhibitor Improves Skeletal Muscle Function and Cardiac Function in DMD
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26293051
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
有竹 浩介 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 准教授 (70390804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 奈々恵 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 研究員 (80390805)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | プロスタグランジンD2 / PGD合成酵素 / 筋ジストロフィー / mdxマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
Duchenne 型筋ジストロフィー (DMD) 患者、或いはDMDモデル動物 (mdxマウス)の傷害筋やその周囲に集積したマクロファージや肥満細胞で造血器型プロスタグランジンD合成酵素 (HPGDS)の発現が亢進し、PGD2の尿中代謝物 (tetranor-PGDM) が健常に比べて有意に増加する。mdxマウスに経口投与で有効な選択的HPGDS阻害薬を5週齢から1ヶ月間、持続的に経口投与して、病態進行に及ぼす作用を調べた。評価には、行動量、血液生化学、骨格筋への色素漏出量(筋肉炎症)、尿中代謝物、組織学を指標とした。 同週齢の健常マウスに比べて、溶媒を投与したmdxマウスは暗期の自発運動量(行動量) が有意に減少した。mdxマウスに5週齢から1ヶ月間HPGDS阻害薬を投与すると、溶媒投与に比べて用量依存的な暗期行動量の改善が認められた。筋炎症生化学マーカー (CPK)は、健常マウスに比べて溶媒投与したmdxマウスは有意な高値を示し、HPGDS阻害薬を投与すると抑制傾向を示した。筋組織への色素取り込み量、或いは組織化学的解析を行ったところ、健常マウスに比べてmdxマウスは、有意な色素漏出量の増加とIgG染色陽性の筋繊維(集団的筋壊死)を特徴とする顕著な筋炎症が認められた。HPGDS阻害薬を投与すると色素漏出量は減少し、またIgG染色陽性の筋繊維が減少した。 尿中PGD2代謝物 (tetranor-PGDM)は、健常マウスに比べてmdxマウスでは有意に増加し、HPGDS阻害薬を投与したmdxマウスは用量依存的な尿中tetranor-PGDMの減少が認めれた。 HPGDS阻害薬が、DMDの特徴である筋炎症、特に集団的筋壊死を抑制し、病態の進行を有意に減速できることを証明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
標的酵素タンパク質の立体構造から分子設計され、精製酵素や酵素発現細胞、ヒト型酵素を発現するトランスジェニックマウスを用いて効率よくスクリーニングされた阻害薬の筋ジストロフィーに対する有効性をモデルマウスを用いたin vivo実験で証明することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
筋ジストロフィー病態において、PGD合成酵素が傷害筋とその周囲に集積するマクロファージや肥満細胞に発現すること、PGD受容体が血管内皮やマクロファージに発現することが判明しているが、筋壊死の進行を促進する詳細な情報伝達経路は不明である。 今後は、HPGDSで産生されたPGD2によるDMD進行メカニズムの詳細を解析する。
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Research Products
(3 results)