2015 Fiscal Year Annual Research Report
シングルセル発現解析による難治がんの抗がん剤耐性メカニズムの解明
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26293073
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
岡本 康司 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (80342913)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 分子腫瘍学 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん組織の細胞多様性を理解し治療抵抗性を持つ細胞群を同定する事は、抗がん剤抵抗性腫瘍の治療を考える上で重要である。これまでの研究で樹立したin vitro培養大腸がん幹細胞のマウス移植腫瘍を対象とし、シングルセル遺伝子発現解析を行なった。得られた結果のクラスタリング解析、主成分解析等の統計解析により、腫瘍を構成する細胞群に細分した。担がんマウスの抗がん剤治療を行い、抗がん剤治療抵抗性腫瘍にのみ存在する細胞、及び抗がん剤投与後に残存する細胞を解析する事により、治療抵抗性と相関する細胞群を同定した。これまでに3症例において、同様の解析を行い、治療抵抗性細胞群に特徴的な遺伝子発現プロファイルを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請は、シングルセル発現解析法を用いて、抗がん剤治療抵抗性細胞の特性解明をめざすものであるが、これまで樹立したヒト難治がん幹細胞を免疫不全マウス(NOGマウス)に皮下移植し、腫瘍形成を行なった。次に、それぞれのマウス移植腫瘍を摘出し、酵素処理後、フローサイトメトリーにより単一細胞に分離した。さらに、各細胞の多遺伝子定量PCRの結果の統計的解析により、腫瘍構成細胞のクラスタリングを行なった。現在、複数の症例で抵抗性細胞群の同定を試みる事により治療抵抗性細胞群の普遍的な発現特性を明らかにした。申請書においては、複数の抗がん剤で同様の解析を行う事を予定していたが、Irinotecanのみに焦点をあてて、詳細な解析を行う事となった。それ以外は、概ね申請書に記載した通りにすすんでおり、順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度においては、これまでの研究をさらに進展させ、抵抗性抵抗性細胞に特異的な細胞群が抗がん剤投与に抵抗性を持つ事を検証する。さらに、同定した細胞群に特徴的な遺伝子発現プロファイルを抽出し、抗がん剤抵抗性と相関する遺伝子群を同定する。このような方法により、抗がん剤抵抗性遺伝子の同定、及び抵抗性の分子メカニズムの解明に努める。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Establishment and characterization of an in vitro model of ovarian cancer stem-like cells with an enhanced proliferative capacity.2016
Author(s)
Ishiguro T, Sato A, Ohata H, Ikarashi Y, Takahashi R, Ochiya T, Yoshida M, Tsuda H, Onda T, Kato T, Kasamatsu T, Enomoto T, Tanaka K, Nakagama H, Okamoto K.
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Journal Title
Cancer Research
Volume: 76
Pages: 150-160
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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