2015 Fiscal Year Annual Research Report
次世代シークエンサーを用いた遅発型発達緑内障多発家系におけるエクソーム解析
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26293077
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
水木 信久 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90336579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 英一 横浜市立大学, 医学部, 講師 (00347303)
目黒 明 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (60508802)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 発達緑内障 / 遺伝子 / エクソーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達緑内障は隅角の発育異常により眼圧が上昇し、視神経に障害をきたす難治性疾患である。放置すると視野狭窄が進行し、失明に至ることもあり、重篤な視覚障害の原因となる。発達緑内障の治療の基本は進行予防、進行抑制であり、早期発見、早期治療が極めて重要である。発達緑内障の発症には、特定の遺伝的要因が重要な役割を果たしていると考えられ、その遺伝的要因の解明は発達緑内障の早期発見・早期治療に繋がる。本研究では、遅発型発達緑内障(主に10~20歳代で発症)が多発する複数家系を対象に、全遺伝子上のエクソン領域の全塩基配列を決定(エクソーム解析)することにより、遅発型発達緑内障の発症要因となる疾患責任遺伝子を特定する。本研究は、発達緑内障の早期発見、早期治療に繋がるだけでなく、疾患の根治治療を目的とした新規治療薬の開発を可能にする。 これまでに遅発型発達緑内障を多発する複数の家系を対象としたエクソーム解析を完了し、遅発型発達緑内障の原因となる遺伝子を同定している。今後継続して本研究を遂行することで、遅発型発達緑内障の責任遺伝子が介する疾患発症メカニズムの解明が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、遅発型発達緑内障の多発家系を対象にエクソーム解析を実行し、遅発型発達緑内障の責任遺伝子の同定を行う。 現在までに、遅発型発達緑内障を多発する複数の家系を対象としたエクソーム解析を完了し、遅発型発達緑内障の責任遺伝子を同定している。 以上より、本研究は当初の研究計画のとおり、「おおむね順調に進展している。」といえる。今後引き続き研究を進めることで、当初の目標を達成できると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、同定した疾患責任遺伝子が、遅発型発達緑内障の孤発症例においても疾患発症の原因となるかを検討する。 さらに、同定した疾患責任遺伝子変異の情報をもとに、疾患責任遺伝子の機能解析を進め、疾患責任遺伝子の介する遅発型発達緑内障の発症機序の解明を行う。
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