2016 Fiscal Year Annual Research Report
Differentiation of innate lymphoid cells
Project/Area Number |
26293110
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
茂呂 和世 国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, チームリーダー (90468489)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ILC2 / Notch / 自然リンパ球 / 分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2型自然リンパ球(ILC2)は、脂肪組織に見出した2型サイトカインを産生することでアレルギー性炎症や寄生虫感染防御において重要な役割を担う新規自然免疫系リンパ球である。ILC2はリンパ球共通前駆細胞(Common lymphoid progenitor; CLP)から分化することが分かっていたが、その分化が胎児肝臓、骨髄、脂肪組織のどこで起こるか、また、場で提供される分化に必要な外的因子については明らかになっていなかった。 ILC2の分化に関わる外的因子を探るため、様々な解析を行ったところ、IL-7およびNotchシグナルが候補としてあげられたが、これらの因子はT細胞分化にも必須である事から、量的な違いに着目して解析を行った。その結果、T細胞中程度のIL-7と強いNotchシグナルを必要とするのに対し、ILC2は高濃度のIL-7と弱いNotchシグナルを必要とすることが明らかになった。 ILC2がどこで分化するかについては、近年骨髄においてILC2を含む全ILC前駆細胞が同定されたことによって骨髄だと考えるようになってきた。しかしながら、本研究から、ILC2はすでに胎生期に脂肪組織や肺、腸管などの末梢組織に存在し、ILC2前駆細胞も末梢に胎生期から存在する事が明らかになった。さらに、ILC2の分化を支持するストローマ細胞の同定を試みたところ、胎児および生体の脂肪組織にILC2分化を誘導することができるストローマ細胞が存在する事が明らかになった。 以上の結果より、ILC2は肝臓に存在するCLPが全自然リンパ球前駆細胞へと分化し、その後末梢組織に移動することでストローマ細胞と出会い、成熟ILC2へと分化することが明らかになった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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