2014 Fiscal Year Annual Research Report
高齢一卵性双子1220組の老化遺伝子発現差から見た健康寿命決定分子機構の解明
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26293151
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
早川 和生 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70142594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 佳代子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30722839)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 双生児 / 老化現象 / ライフスタイル / 老化予防 / 生活習慣 / 遺伝疫学 / エピジェネティクス / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、高齢双生児を含む成人双生児について、精密な臨床検査を実施した。主に大阪大学への来所により検査を受ける形式で実施した。検査項目については、生活環境要因として、食物摂取による栄養調査、生活満足度、ライフヒストリー、学歴、飲酒、収入・経済状況、嗜好品、病歴、出生時体重、ソーシャルサポート、ストレス尺度、職業、家族構成、運動習慣、等であり、検査項目については、血液検査(血液化学、免疫能力、ホルモン分泌、血清脂質、血液分画、遺伝子発現、DNA解析による卵性診断)、生理的機能検査(心電図、骨密度、肺機能など)、及び心理精神機能検査(性格検査、認知機能検査)等の精密検査を実施した。 これら検査データについては分析中であるが、統計分析方法については、双生児研究法に特有のMX解析プログラムを用いて分析を実施している。また、遺伝子発現に関するエピジェネチックな分析については、主要な老化関連遺伝子であるSirt 1遺伝子を中心に、Kloth遺伝子等の老化関連遺伝子解析、疾患関連遺伝子についても糖尿病(JAZF1,CDC123等)、自己免疫疾患(CTLA-4,等)、高血圧(MTHGR, GNB3,等)について分析を実施している。 現在までに、解析が終了した研究知見については、国際学会(International Congress on Twin Studies)や国内学会(日本双生児研究学会、日本公衆衛生学会など)および学術専門誌に投稿している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定に沿って研究が進んでおり、研究対象者である高年齢に達した成人双生児の研究協力も順調に得ている。臨床データの収集も予定通りに行われている。また、本研究の目的である予防医学の進展に貢献できるライフスタイル要因や生活環境因子についても予定された調査項目のデータ収集が進んでいる。また、双生児研究で国際的に用いられているMX解析の分析についても、現在分析が続いており、論文作成も順調に進行していることは研究が進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究については、大阪大学を中心に実施してきた研究経過を踏まえて、新しく三重県での高齢双生児研究も加えて従来の大阪大学での研究と連携して展開する予定である。そのため連携研究者として、大阪大学医学部の研究者を申請しているところである。また、三重県では現在、内閣府のライフイノベーション特区による全県民180万人の医療データベースの作成に取り組んでおり、今後はこれら医療データベースを利用した双生児研究を実施するべく準備して、日本で最初のPopulation-basedなツインレジストリー(双生児登録簿)を作成し、国際的にも幅広い注目を得ることのできる成人双生児研究として研究を発展させていく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度に予定していた物品購入を次年度に行うこととしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
高精度なパソコンの購入および収集したデータを解析するためのソフトの購入に充当する。
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Research Products
(4 results)