2015 Fiscal Year Annual Research Report
高齢一卵性双子1220組の老化遺伝子発現差から見た健康寿命決定分子機構の解明
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26293151
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
早川 和生 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (70142594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 佳代子 三重県立看護大学, 看護学部, 講師 (30722839)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 双子 / 老化 / 予防 / 食品接種 / 生活環境 / ライフスタイル / 老化遺伝子 / エピゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、国際的にも極めて貴重な60歳以上の高齢一卵性双生児のレジストリー(登録簿)を構築することに成功し、一卵性双生児における遺伝因子が全く同一であることに注目し、ライフスタイルや環境要因の影響を解明することを目的としている。今年度に実施した研究については、栄養摂取や食事接種に関する研究成果について分析した。食品接種栄養摂取については日本では最も幅広く使用され信頼性も高いBDHQ(Brief-type diet history questionnare)を用いた。今年度は身体老化予防のうち社会的にも特に関心の高い短期記憶能力の栄養因子の影響について解析を実施した。20歳から74歳の一卵性双生児を対象にMCI短期記憶テストや血液検査等を含む総合的な検診調査を実施した。分析に用いた項目としては、年齢、教育水準、結婚、喫煙、飲酒、肥満度、糖尿病及び高血圧の既往歴である。結果は、78名の男性一卵性ペア及び278名の女性一卵性ペアである。統計解析にあたっては、年齢、婚姻、教育水準、飲酒、高血圧及び糖尿病既を補正したうえで実施した。往例分析結果では、短期記憶テスト得点(Logical memory 1 score)と日常の食品接種との間に有為な関与が家族環境因子及び遺伝的因子において見られた。ただし、日常の食品接種については、短期記憶につて優位に関与は女性一卵性ペアにおいてはみられなかった。なお、食品接種については、卵、肉、緑黄野菜、魚・貝類、果物について解析に含めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの進捗状況としては、研究対象者である高齢の一卵性双生児の協力者は得られている。全国的に居住地が散在している対象者であるにも研究協力が得られていることは、重要なことである。現在は三重県を含む中部地区と近畿地区が中心であることから今後は拡大していく必要はある。また、収集した検体からの遺伝子分析と遺伝子のエピゲノム解析については、準備はすすめているものの実験が開始できていないことから具体的に高齢の双生児の検体採取後の分析方法について決定していく。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方針としては、研究目的である老化現象に関与する老化遺伝子のエピジェネチック分析を順調に進めることになる。遺伝子工学的な実験分析を実施する上で必要な分析機器の配備を進める必要があることから具体的な検討を始める。
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Causes of Carryover |
本研究では国際的にも極めて貴重な高齢双生児のレジストリーの構築に成功し、一卵性双生児が遺伝的に全く同一であることに注目し、ライフスタイルや環境因子の影響を解明することを目的に高齢双生児を対象に栄養摂取や食品接種のかんしてBDHQを用いた研究を実施して用うような研究結果を得た。ただ、エピゲノムの環境因子からの関与については、検体採取の段階では問題ないものの実際のゲノム解析の手法について細部を詰める必要があることから次年度に引き続き実施することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度で実施した環境因子の関与を主要な老化遺伝子である老化遺伝子Sirt 1 遺伝子の環境影響1 をエピゲノムの面より解明する実験を実施する。
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Research Products
(4 results)