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2014 Fiscal Year Annual Research Report

膵発癌過程におけるselection pressureの網羅的解析と治療応用

Research Project

Project/Area Number 26293171
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

下瀬川 徹  東北大学, 大学病院, 教授 (90226275)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 濱田 晋  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20451560)
正宗 淳  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90312579)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords膵癌モデルマウス
Outline of Annual Research Achievements

本年度は米国国立がん研究所マウスレポジトリよりLSL KrasG12Dマウス、LSL R172H p53マウス、Pdx-Creマウスを導入し、KPCマウスモデルの再現を行った。LSL KrasG12DおよびLSL R172H p53アレルを有するマウスとPdx-Cre発現マウスの掛け合わせで得られる、膵特異的に変異Krasおよび変異p53を発現するマウス(KPCマウス)では生後90日経過時点で多数の前癌病変出現を認め、20%程度には遠隔転移(肝転移・脾臓転移)を伴う膵癌の出現を確認した。また、変異Krasのみを膵特異的に発現するマウスでは低異型度の前癌病変の出現を認めるのみであった。変異p53のみを膵特異的に発現するマウスでは膵組織に明らかな変化がみられないことも確認した。
上記のマウスより膵組織を摘出し、膵における遺伝子発現プロファイルの変化や遺伝子変異集積の状況を評価するため、RNAおよびDNA抽出を行っている。特にRNA抽出に際し、膵組織が大量のRNA分解酵素を含有するためにサンプルの劣化が著しいため、複数の方法を用いてRNA検体の最適な採取法・抽出法を検討中である。また、血液サンプルも採取し、一般的な血液像・生化学検査に加えてメタボローム解析を行うことを視野に入れ、検体を集積中である。すでに一般的な血液生化学検査は実施しており、膵発癌がみられる生後90日まではKPCマウスであっても明らかな検査値の異常をきたさないことを確認している。また、KPCマウスでみられる膵癌とヒト膵癌組織の類似性について、免疫染色を用いた比較も開始している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

既報と同様に膵癌モデルマウスの構築が行われ、発癌時期や確率についても高い再現性が確認された。今後の実験に必要なサンプルも充分量確保されており、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

今後はKPCマウスにおいて膵組織における遺伝子発現プロファイル・遺伝子変異の状況、血液サンプルを用いたメタボローム解析を進め、膵発癌過程での経時的な変化を検討する。特に膵局所における細胞間相互作用の詳細や、膵癌微小環境における免疫応答・低酸素状態や酸化ストレスの変化などがみられるかについて評価を行うことを予定している。

Causes of Carryover

本年度は物品費を使用する実験の準備段階であり、使用額が当初の予想よりも少なくなったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度は各種網羅的解析を多数行う予定であり、次年度所要額と合わせて使用する予定である。

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Published: 2016-06-01  

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