2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26293202
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柳田 素子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70378769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河本 宏 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (00343228)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 線維化 / 再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、任意の細胞を障害・欠失させるTRECK法を用いて尿細管細胞と線維芽細胞の相互作用の破綻が線維化を惹起する機構の解明を試みた。まずTRECK法によって健康な尿細管からのシグナルを欠失し、線維芽細胞の形質転換が惹起されるか検証したところ、ごく早期から線維芽細胞のエリスロポエチン産生能が低下し、次に線維化が誘導されることを確認した。この結果は形質転換が段階的であることを示すものである。次にTRECK法によって健康な線維芽細胞からのシグナルを欠失し、尿細管細胞の変化を検証したところ、尿細管細胞の障害と増殖が惹起されることを確認した。さらに線維芽細胞からのシグナルを欠失した腎と欠失していない腎の網羅的遺伝子発現解析から、消失した線維芽細胞からのシグナルを複数想定し、申請者が開発した尿細管・線維芽細胞の接着性共培養系で検証したところ、そのうち1つの因子が尿細管の形質維持に関与していることが明らかになった。このテーマ以外にも、線維芽細胞のマーカー同定、抗線維化作用をもたらすエストロゲン受容体の同定など予定通り進捗している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初26年度に予定されていた実験はすべて終了しており、仮説を裏付ける結果を得ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
申請者が平成26年度に同定した線維芽細胞由来の尿細管保護因子の作用の本体に迫るとともに、同定した線維芽細胞マーカーをヒト切片で検証し、その予後マーカーとしての可能性を検討する。さらに27年度以降予定されている新たな課題にも取り組みたい。
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Causes of Carryover |
本研究計画は、3年計画であるため、次年度も研究を継続する。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
推進方策に従い、主として物品費に支出する。その他として、外部検査などにも一部支出する予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Exploring the origin and limitations of kidney regeneration2015
Author(s)
Tomomi Endo, Jin Nakamura, Yuki Sato, Misako Asada, Ryo Yamada, Masayuki Takase, Koji Takaori, Akiko Oguchi, Taku Iguchi, Atsuko Y. Higashi, Tetsuya Ohbayashi, Tomoyuki Nakamura, Eri Muso, Takeshi Kimura, and Motoko Yanagita
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Journal Title
Journal of Pathology
Volume: 236
Pages: 251-263
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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