2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating the mechanisms of kidney fibrosis and regeneration
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26293202
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柳田 素子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70378769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河本 宏 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (00343228)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
線維化は進行した慢性腎臓病に共通する所見ですが、その病態やヒト腎臓病における回復の可能性は謎に包まれています。申請者は系譜追跡実験を用いて、エリスロポエチン産生細胞を含む線維芽細胞が腎臓病の過程でmyofibroblastに形質転換することが線維化と腎性貧血の原因であることを見出しました。 本申請課題では、こういった線維芽細胞の多彩な機能に注目し、その形質転換の制御機構や、線維化がネフロン修復や炎症に与える影響を検証することをめざしました。 本申請課題では、まず、線維芽細胞の形質転換が近位尿細管障害によって誘導されることを見出しました。尿細管障害の強さと頻度によって線維化の程度が左右されること、尿細管障害が軽微な場合には、線維化は可逆的であることも明らかになりました。近位尿細管障害が急性腎障害(AKI)の主座であること、線維化が慢性腎臓病(CKD)に共通する所見であることから、この発見は近年注目される病態であるAKI to CKD transitionを説明するメカニズムとして注目されました。 次に申請者らは、高齢腎臓は若齢腎臓と比較して障害が遷延することに注目し、そのメカニズムの一端を明らかにしました。高齢腎臓の障害後には線維芽細胞がhomeostatic chemokineを産生する能力を獲得し、リンパ球を腎臓に呼び寄せることによって「三次リンパ組織」を形成し、炎症が遷延することで修復が遅延することを見出しました。さらに三次リンパ組織は、高齢ヒト腎臓でも高頻度に認められること、三次リンパ組織を標的とした治療法は高齢個体AKI後の炎症の遷延と修復の遅延を解除することを見出しました。 以上のように、申請者は線維芽細胞の多彩な機能が腎臓病の遷延、修復と密接に関わっていることを見出しました。今後、本申請課題の成果をもとに、さらに研究を発展させたいと考えています。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Heterogeneous fibroblasts underlie age-dependent tertiary lymphoid tissues in the kidney2016
Author(s)
Yuki Sato, Akiko Mii, Yoko Hamazaki, Harumi Fujita, Hirosuke Nakata, Kyoko Masuda, Shingo Nishiyama, Shinsuke Shibuya, Hironori Haga, Osamu Ogawa, Akira Shimizu, Shuh Narumiya, Tsuneyasu Kaisho, Makoto Arita, Masashi Yanagisawa, Masayuki Miyasaka, Kumar Sharma, Nagahiro Minato, Hiroshi Kawamoto, Motoko Yanagita
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Journal Title
JCI Insight
Volume: 1(11)
Pages: e87680
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Severity and frequency of proximal tubule injury determines renal prognosis2016
Author(s)
Koji Takaori, Jin Nakamura, Shinya Yamamoto, Hirosuke Nakata, Yuki Sato, Masayuki Takase, Masaaki Nameta, Tadashi Yamamoto, Aris N. Economides, Kenji Kohno, Hironori Haga, Kumar Sharma, Motoko Yanagita
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Journal Title
J Am Soc Nephrol
Volume: 27(8)
Pages: 2393-406
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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