2015 Fiscal Year Annual Research Report
分泌蛋白質キナーゼの制御機構の解明と関節リウマチ治療への応用
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26293233
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹内 勤 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50179610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 種昭 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00227745)
仲 哲治 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, その他部局等, その他 (30303936)
鈴木 勝也 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70306695)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 分泌型キナーゼ / 関節リウマチ / FAM20A |
Outline of Annual Research Achievements |
①FAM20A抗体の作成 昨年度作成したヒトリコンビナントFAM20A(hrFAM20A)をマウスに免疫し、モノクローナル抗体を作成し、最終的に6種類のハイブリドーマが得られた。各抗体の機能評価を行い、6種類全てが免疫沈降可能で、5種類がサイトスピンしたFAM20A発現細胞を比較的特異的に染色可能、3種類がWestern Blotで使用可能であることが判明した。 ②ECL法の構築 作成した抗体を用いて、ELISAより感度の良いECL法でFAM20Aの測定系の構築を試みた。作成した抗体をビオチン化し、プレートに、未標識FAM20A抗体、ブロッキング試薬、hrFAM20A (スタンダード)もしくはサンプル、ビオチン化FAM20A抗体、ストレプトアビジン-ルテニウム錯体の順に反応させ、特定の2つの抗体を組み合わせることで、血清中で5ng/ml程度の濃度でスパイクしたhrFAM20Aを検出できるECL法を構築することができた。 ③MRM法の構築 FAM20Aの測定法として、質量分析を用いたMRM法も検討した。hrFAM20Aをトリプシン消化して分析し、最も得やすいペプチドシグナルを選択した。次に安定放射性同位体標識した同ペプチドを作成し、それを内部標準として血清由来のFAM20Aを測定した。3ng/ml程度の濃度まで検出できる系を確立した。 ④臨床サンプルにおけるFAM20Aの測定 臨床サンプルにおけるFAM20Aの測定を行った。血清中のFAM20AはELISAとMRM法で測定を試みたが、RAおよび健常人いずれも測定感度以下であった。次にPBMCに含まれるFAM20AのWestern blotによる測定を試みた。RAおよび健常人のPBMCをLysateとし、同じタンパク量を泳動した結果、RA由来のPBMCでより強いFAM20Aのシグナルを得ることができた。これにより、以前のマイクロアレイの研究で示されたFAM20AがRAにおいて高発現であったという結果がタンパクレベルでも検証できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗体作成・バイオマーカー利用について進展が認められた。
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Strategy for Future Research Activity |
作成した抗体を病変組織における免疫染色等に用いられるか検討し、局所における分布等を解明する。
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