2016 Fiscal Year Annual Research Report
New tissue-repair and immuno-regulatory therapy with umbilical cord-derived mesenchymal stromal cells
Project/Area Number |
26293251
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長村 登紀子 (井上登紀子) 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (70240736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹谷 健 島根大学, 医学部, 教授 (30359880)
竹谷 英之 東京大学, 医科学研究所, 講師 (90206996)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 臍帯 / 間葉系細胞 / 新生児脳性麻痺 / 新生児慢性肺疾患 / 血友病B / 再生医療 / 免疫療法 / 新生児脳症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は自己または同種臍帯由来間葉系細胞(MSC)を、動物モデルを用いて新規再生・免疫療法の開発することを目的とし、特に新生児脳性麻痺・新生児慢性肺疾患および血友病Bにおける肝炎に限定し、適応拡大の可能性を検討した。 ①新生児脳性麻痺に対する臍帯由来MSCの有効性の検討:これまで臍帯由来MSCは、神経系への分化能を有し、傷害神経細胞へ遊走することを報告した(Cytotherapy, 2015)。また、臍帯由来MSCを低酸素による障害性神経細胞と共培養すると、神経栄養因子であるBDNFやHGFが平常状態よりも更に上昇し、これらの因子の関連が示唆された。In vivoでは、新生児脳出血モデルを確立し、臍帯由来MSCを顔面静脈投与し、MSC投与群で運動機能の有意な改善、白質層の菲薄化抑制と反応性グリオーシスの抑制を認めた(論文投稿中)。 ②新生児慢性肺疾患に対する臍帯由来MSCの有効性の検討:高酸素条件下で新生児慢性肺疾患モデルラットを作成し、MSCの経静脈投与よる有効性と機序を検討した。日齢5にMSC投与により、生存率の有意な改善、肺組織の損傷および間質線維化の減少を認めた。また、MSC投与群では血清中の炎症性サイトカイン低下、肺組織中の活性酸素の低下とアポトーシス低下が認められたことから、MSCは抗炎症作用、抗酸化作用、アポトーシス抑制作用により新生児慢性肺疾患の改善に寄与していると考えられた(論文作成中)。 ③血友病Bに対する臍帯由来MSC移植の有効性に関する研究:血友病BマウスにCCl4を投与し、肝障害モデルを確立した。肝障害モデルではGFP-Luc遺伝子臍帯由来MSCを移植し、肝組織中にGFP陽性細胞が存在を確認したが、生存率改善までは至らず、投与時期などの検討が必要と思われた。 以上より、臍帯由来MSCは、特に新生児脳症や慢性肺疾患に対し有効な治療法の一つと考えられた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)