2015 Fiscal Year Annual Research Report
放射線被ばくによる組織幹細胞への影響と非がん疾患リスク評価
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26293279
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
李 桃生 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (50379997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 崇 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (20330300)
浦田 芳重 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (30185087)
後藤 信治 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (50186889)
小野 悠介 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (60601119)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 放射線 / 心臓幹細胞 / 再生修復機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は放射線被ばくによる心血管再生修復への影響を調べた。 健常マウスに3Gyのγ線全身照射し、6時間後に心筋梗塞モデルを作成した。手術後の1日目(Baseline)と14日目(Endpoint)にSPECT-CTおよびPET-CTを行い、梗塞後の心臓機能回復を定量評価した。また、14日目にマウスの心臓組織を採取し、組織学分析により、梗塞サイズ、細胞増殖やアポトーシス、心筋幹細胞の数を定量評価した。 健常マウスと比べ、全身照射したマウス心臓の細胞増殖および心筋幹細胞数は有意な減少を認められ、高線量放射線被ばく後の心臓における自己再生修復機能の低下を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
放射線全身照射による心筋幹細胞への影響に纏めた論文は、既に採択され、近いうちに公表される予定である。 また、放射線被ばくによる心血管再生修復への影響に関する実験も順調に進んでおり、得られたデータを論文として纏めているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は放射線照射による心筋幹細胞傷害の回復に関する実験を行い、また、より低線量放射線照射による心筋幹細胞傷害を引き起こす可能性についても調べる予定である。
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Causes of Carryover |
外部や大学内部から、別にすこし研究費の補助があったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度に研究所要経費は科研費の補助金よりも多くと見込めるので、その不足分に賄う。
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Research Products
(3 results)