2015 Fiscal Year Annual Research Report
多系統動物モデルを用いた尿路上皮癌の発癌進展における腫瘍微小環境の解明
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26293349
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
西山 博之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20324642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 淳 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10550246)
小島 崇宏 筑波大学, 医学医療系, 講師 (40626892)
高岡 栄一郎 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50625340)
常樂 晃 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60436277)
河合 弘二 筑波大学, 医学医療系, 講師 (90272195)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.昨年度は、Strain13のモルモット2匹を用いて、週齢5週より乾燥ワラビを30%含有した飼料を100日間自由摂取させた。通常飼料に切り替えて、1年間経過観察した。1匹に血尿が出現し、超音波の観察にて、腫瘍形成がみられた。膀胱を摘出し、過去の報告と同様にヒトの免疫系に近いとされるモルモットの膀胱発癌を誘導することが確認できた。膀胱癌細胞株樹立のため、新たに2匹のモルモットにワラビ含有飼料を同様に摂取させ、通常飼料に切り替えて、定期的に超音波で観察をしながら経過観察を続けている。 2.開発中のBCG細胞壁成分を用いた新規がんワクチンにおいては、脂質成分を抽出し、リポソーム化を行った。リン脂質1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、コレステロール、デンドロン脂質などリポソームの構成材料の選定し、リポソームの最適化を行った。その結果、粒子径を150nm前後まで縮小させ、表面膜電荷を陽性(カチオニックリポソーム)を作成することが可能となった。マイナスに荷電している膀胱尿路上皮癌細胞への取り込みを、蛍光顕微鏡、Flow cytometoryで確認した。細胞への取り込みに必要な時間の検討を行い、4時間の接触にて、ほぼすべての細胞に取り込まれていることもわかった。マウスおよびヒト膀胱尿路上皮癌細胞の細胞増殖への影響をWST8 assayにて検討したところ、作成したリポソームとPBS間で差はみられなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モルモットにおいて膀胱癌を予定通り作成できた。 新規BCG成分のリポソーム化も予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
モルモット尿路上皮癌細胞株を樹立させ、モルモット局所皮下腫瘍モデル、肺転移モデルを作成する。現在開発中の新規BCG細胞壁成分を用いて抗腫瘍効果のメカニズムを解明する。
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Causes of Carryover |
平成27年度に購入を予定していた物品が時間的に購入困難となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度購入予定だった物品を購入する。
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