2015 Fiscal Year Annual Research Report
次世代質量分析を用いたリピドミクスによる泌尿器癌進展に関わる生理活性脂質の探索
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26293351
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山崎 俊成 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00607749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神波 大己 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20402836)
寺田 直樹 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60636637)
根来 宏光 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80708595)
小川 修 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90260611)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 腎癌 / 前立腺癌 / 生理活性脂質 / mTOR / PA |
Outline of Annual Research Achievements |
腎癌に関しては、 ①臨床検体(腫瘍組織・正常組織)から高解像度質量顕微鏡を用いホスファチジン酸の発現分布を画像化。 ②次世代質量分析装置を用いて腫瘍部で変化するホスファチジン酸を定量。 ①の画像データと②の定量データで比較を行ったが、ホスファチジン酸の濃度が低いためか画像データで綺麗に再現することが出来なかった。現在②において候補となったホスファチジン酸を細胞株に投与し、mTOR経路の活性が変化するか確認中。 前立腺癌に関しては高解像度質量顕微鏡を用いて前立腺癌組織のin situ脂質分布を解析し、リゾホスファチジルコリンが癌部で低下しており、その低下と癌の術後生化学的再発が関連していたことから新たな術後再発予測マーカーとしての可能性があることを示した(Prostate 2015)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ホスファチジン酸の濃度が低いためか高解像度質量顕微鏡によるホスファチジン酸の分布を画像化することが困難であることが分かった。 次世代質量分析装置での定量データから候補となるホスファチジン酸を同定することになったが、入手可能な候補となるホスファチジン酸は腫瘍部で低下しており、同ホスファチジン酸を投与する実験系の確立に手間取った。 そのため候補となるホスファチジン酸の代謝を制御する酵素タンパクの同定まで進めなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
候補となるホスファチジン酸の投与実験を進め、機能解析・発現解析を行う。 樹立済のmTOR耐性PDTTxenograftモデルのマイクロアレイを施行し、脂質代謝に影響を与えるアシルトランスフェラーゼ群の変化を参考に候補となるホスファチジン酸の代謝を制御する酵素蛋白の同定を試みる。
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Research Products
(3 results)