2015 Fiscal Year Annual Research Report
HB-EGF標的治療薬適応のコンパニオン診断薬作製を目指した遺伝子探索
Project/Area Number |
26293362
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
宮本 新吾 福岡大学, 医学部, 教授 (40209945)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 卵巣癌 / HB-EGF / microRNA / BK-UM / microRNA array |
Outline of Annual Research Achievements |
完全切除可能であった初発卵巣癌症例における手術前、手術後の血中HB-EGF値が低下を示した10例の術前後のmicroRNA arrayを行いました。さらに、HB-EGFの値と予後の観点から、卵巣癌の予後を予測するバイオマーカーの検索を目的として、合計44例のmicroRNA arrayも行いました。次に、実際にHB-EGF特異的阻害剤BK-UMを投与した症例を用いて、BK-UM投与前後の血液中microRNA arrayを行いました。以上のarrayによる解析結果により、HB-EGFが高く、BK-UMの効果が期待でき、標準治療では予後不良となる患者を診断する4種類のmicroRNAを同定しています。また、HB-EGFが低く、標準治療後に予後良好で、BK-UMを投与しなくても良い可能性のある症例を診断する5種類のmicroRNAを同定しました。これらのmicroRNAの臨床的意義を確認しています。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
array解析により、卵巣癌の予後を診断し得る、9種類のmicroRNAを同定しています。これらのmicroRNAとHB-EGF値を共に測定することで、卵巣癌の予後予測診断が可能となります。
|
Strategy for Future Research Activity |
同定されたmicroRNAを用いて、予後が判明している卵巣癌患者の血液を対象にリアルタイムPCR法で発現解析を行います。その結果絞られたmicroRNAを卵巣癌細胞株へ形質導入し、細胞増殖試験や薬剤感受性試験などvitroでの腫瘍増殖に与える影響を検討します。さらには、これらのmicroRNAを用いた拡散医薬の開発を目指して、研究を進めていきます。
|
Causes of Carryover |
立体顕微鏡の購入を取りやめました。 希望していた製品がなかったことと、代用品で実験の遂行が可能であったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験消耗品、おもにリアルタイムPCR法の消耗品、またはアレイ解析や次世代シークエンスなどの委託解析に使用させて頂く予定としております。
|
Research Products
(4 results)