2016 Fiscal Year Annual Research Report
虚血再灌流病態を伴う外傷性脳内血腫に対する術前急速導入脳低温療法の有効性の検討
Project/Area Number |
26293386
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
横堀 将司 日本医科大学, 医学部, 講師 (70449271)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増野 智彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (00318528)
末廣 栄一 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (10363110)
河北 賢哉 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (10505803)
小田 泰崇 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40397998)
田中 佐智子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (50453824)
黒田 泰弘 香川大学, 医学部, 教授 (80234615)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 頭部外傷 / 脳低温療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は急性硬膜下血腫(ASDH)に対する開頭術前からの脳低温療法が有効であるとの仮説を基に、2015年4月より多施設共同ランダム化臨床研究(RCT)を開始した。 本研究は開頭手術を要するASDHに対し術前より速やかに体温管理を導入するRCTである。術前より脳低温療法(33℃)を導入し48時間維持した群と、経過中37℃に常温管理した群で生命転帰、機能転帰や血中バイオマーカー(UCH-L1・GFAP)を比較する予定となっている。本研究は、頭部外傷患者に対して血管内体温管理法(Intravascular Temperature Management: IVTM)を用いた、世界初のRCTである。従来よりも導入が迅速であり、再灌流障害により二次的脳損傷が惹起される前に目標体温に達することができる。 2017年4月現在、日米全体で25例の登録(うち日本6例)が終了している。当初3年間で120例の予定であったものが大きくずれ込む可能性が出てきた。そのため、日本側の主施設である日本医大でWaiver of Consentの手続きをとり、同意を得るべき患者代諾者が不明であっても患者のenrollを可能にした。今後も患者登録をさらに進める予定である。また現在登録患者の要件を21-65歳までとしているが、昨今の頭部外傷患者の高齢化にともない、年齢のクライテリア変更を考慮している。米国ではさらに2施設参加施設が増加する予定であり、更なるデータ蓄積が待たれる。(HOPES Trial: ClinicalTrials.gov ID: NCT02064959、UMIN-Clinical Trial registry: UMIN000014863)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
若年者頭部外傷の減少に伴うCandidateの減少から、当初予測していた症例登録の速度と比して遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
前述の如く、頭部外傷患者全体の高齢化に伴い適応症例が減少していることが問題である。引き続き米国側と検証を加えつつ症例登録のクライテリアを考慮する。
|
Causes of Carryover |
患者登録の遅延から、採血チューブの購入を多く購入する必要がなかったため、次年度使用額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記より、患者登録の進捗に応じ、試薬などを購入していく予定である。
|
Research Products
(1 results)