2016 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanisms of periodontal diseases and systematic diseases associated with periodontal diseases by periodontal pathogens
Project/Area Number |
26293401
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大原 直也 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (70223930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 真彰 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10579105)
大原 直子 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80301365)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歯周病 / 歯周病細菌 / ジンジパイン / PI3K/Akt経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、歯周病原細菌と宿主細胞間の感染現象を調べ、歯周病発症メカニズムの解明を目的とした。慢性歯周炎における主要な病原細菌であるP. gingivalisが、歯周組織のバリア機能である歯肉上皮細胞に対する影響について、主要病原因子ジンジパインを中心に、宿主細胞の細胞内シグナル伝達経路や遺伝子発現制御への影響について調べた。宿主細胞においてPI3K/Akt経路は、細胞の生存や増殖、グルコース代謝、タンパク質合成に重要な役割を果たしている。我々は、ジンジパインによる歯肉上皮細胞のPI3K/Aktの活性抑制の分子機序を示し、その下流タンパク質もリン酸化レベルの変化を示した。平成28年度研究計画では、オートファジーやタンパク質合成代謝に重要なmTORの役割とジンジパインによる影響について検討した。mTORは複合体形成によって異なる機能を持つmTORC1とmTORC2が知られている。我々は、タンパク質合成、翻訳に関与するmTORC1に注目し、その下流タンパク質である4EBPタンパク質のジンジパインによる影響について調べ、リン酸化活性の減少を明らかにした。それはPI3K/Aktの不活性化とmTORのリン酸化レベルと並行して減少した。一方で、ジンジパイン完全欠損株およびジンジパイン阻害剤を用いた実験では、そのリン酸化の減少は認められなかった。従って、ジンジパインの酵素活性による作用が重要であることが示唆された。4EBPタンパク質の脱リン酸化は、その下流タンパク質である翻訳開始因子eIF4Eによるキャップ依存的翻訳を負に制御すると考えられる。つまり、この経路に依存した翻訳系の抑制が生じたことが考えられた。今後は、ジンジパインによるAkt/mTORC1/4EBP経路およびその下流タンパク質eIF4Eの機能を調べ、ジンジパインの歯周病発症への役割をさらに詳細に明らかにすることが必要である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)