2015 Fiscal Year Annual Research Report
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26293403
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐野 英彦 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (90205998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 康裕 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50431317)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ナノテクノロジー / 生体適合性 / 歯質接着 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、海外連携研究者のであったデニス・セリモヴィッチ准教授を教室の准教授として10月に迎える予定であったが、さまざまな理由により大きな遅滞が生じ、結局、2月採用ということになった。そのため、ナノテクノロジーを用いた分子生物学的なアプローチに関しては大幅な遅れが生じている。採用後も、ドイツやフランスでの研究の積み残しもあり、盛んに日本とヨーロパを行き来していたため、実際に彼が関わるプロジェクトが動き出すのは、次年度ということになる。 その中で、予算が少ない中ではあるが、近年立ち上げられた研究科内共同研究施設である「探索医療研究センター」において、セリモヴィッチが責任研究者として稼働する合意が研究科内で得られた。これにより、次年度から当センターにて、ナノテクノロジーを用いた場合における生体側の反応等に対する分野横断的な研究が開始される運びとなっている。これによって、さまざまな細胞がナノ物質に対してどのようなタンパクを発現するかの検討が可能となる。 ナノ物質の物性的な利用に関わる検討は、さまざまな形で行われた。実際に、ナノ物質を臨床における多くの被着体であるう蝕象牙質に対して、特に注目して検討を加えた。う蝕象牙質は白金ナノコロイドと親和性の高いコラーゲンが部分的に露出しているため、白金ナノコロイドの併用で接着に貢献できるであろうという仮説のもと、リン酸と白金ナノコロイドを混合した処理材を作製し、現在入手可能なユニバーサルタイプの接着材に応用してみた。その結果、残念ながら良好な結果は得られなかった。この原因は不明ながら、今後の検討が必須である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度は、海外連携研究者のであったデニス・セリモヴィッチ准教授を教室の准教授として10月に迎える予定であったが、さまざまな理由により大きな遅滞が生じ、結局、2月採用ということになった。そのため、ナノテクノロジーを用いた分子生物学的なアプローチに関しては大幅な遅れが生じている。採用後も、ドイツやフランスでの研究の積み残しもあり、盛んに日本とヨーロパを行き来していたため、実際に彼が関わるプロジェクトが動き出すのは、次年度ということになる。 その中で、予算が少ない中ではあるが、近年立ち上げられた研究科内共同研究施設である「探索医療研究センター」において、セリモヴィッチが責任研究者として稼働する合意が研究科内で得られた。これにより、今までの研究の遅滞の解消が図れる。
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Strategy for Future Research Activity |
海外連携研究者のであったデニス・セリモヴィッチ准教授を教室の准教授として、2月採用ということになり、今年度から研究の進捗がパワーアップする予定である。 加えて、予算が少ない中ではあるが、近年立ち上げられた研究科内共同研究施設である「探索医療研究センター」において、セリモヴィッチが責任研究者として稼働する合意が研究科内で得られた。これにより、次年度から当センターにて、ナノテクノロジーを用いた場合における生体側の反応等に対する分野横断的な研究が開始される運びとなっている。これによって、さまざまな細胞がナノ物質に対してどのようなタンパクを発現するかの検討が可能となる。 また、ナノ材料の接着への応用に関しては、水系の材料にナノコロイドを適応するのみであったが、油系の材料にも応用可能かどうかの検討も加える予定である。
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