2016 Fiscal Year Annual Research Report
青年期発達障害者の性における対人教育プログラム開発に関する研究
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26293472
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
宮原 春美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (00209933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩永 竜一郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (40305389)
森藤 香奈子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (70404209)
佐々木 規子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (90315268)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 青年期発達障害 / セクシュアリティ / 対人関係 / プログラム / 支援者 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.性行動がより活発化する青年期発達障害者の性行動の実態を明らかにすることに対しては,1)青年期発達障がい者男女各5名に対して,独自に開発した質問紙調査紙をもとにインタビュー調査し,現在分析中である.2)青年期発達障がい者にかかわる福祉施設支援者の障がい者の性にかかわる認識を調査し,福祉施設職員は障害者の性に対して肯定的認識と否定的認識をもっていた.肯定的認識である「自慰行為の肯定」には専門学歴と性の責任性,「性的権利」には職種と障害者の性の学習経験,接触経験,性の責任性が関連因子であることが明らかとなった.また,否定的認識である「性的関心への先入観」には一般学歴と性行動への対応経験,接触経験,性的寛容さが,「性行動の制限」と「性の衝動性」には一般学歴が関連因子であることが明らかになった. 障害者の性に関わるうえでの学習要望では,「問題となる性行動に対する対処法」が最も多く,また,支援者自身だけでなく,「保護者に対する性教育」への要望も高かった.この結果について,論文投稿準備中である. 2.青年期発達障害者の性に関する対人教育プログラムの開発では,1)職業訓練を受けている発達障がい者を対象にプログラムを検討し,実践した.2)月経に関するトラブルの多さが調査結果から確認できたため,女性訓練生を対象にマンスリープログラムを開発・実践し,現在中間評価を行っている. 3.プログラムの汎用化については,今年度中にワークブック作成予定である. 4. 発達障害児・者の性発達・支援に専門家のネットワークを構築することに関しては,研修会を4回開催し,研究の成果,研修会の内容をHPで発信中である(http://www.nagasaki-sexuality.org/).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査活動:インタビューデータについての収集・分析が進んでいない(倫理委員会レベルで計画の変更を求められている)が,量的調査活動はデータ収集・分析ともに終了している. プログラム開発:順調に進行している.今後国内外の教材収集を行う. プログラムの汎用化:DVD教材作成を予定していたが,より汎用化を目指すためにワークブック作成に変更. おおむね順調に進行中である
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り研究遂行予定である.
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Causes of Carryover |
DVD作成を目指していたが,ワークブック作成に変更したため時間がかかっており,まだ作成途中段階である.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度作成を目指し,教材収集及びワークブック作成費用に充てる
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