2016 Fiscal Year Annual Research Report
外来受診患者の潜在的在宅ケアニーズの早期把握および対処方策の開発
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26293484
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永田 智子 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80323616)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 外来看護 / 継続看護 / 退院支援 / ニーズアセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、外来での在宅療養支援ニーズ把握に取り組んでいる病院を対象として、実際のニーズ把握方法についての質問紙調査を行った。ニーズ把握に積極的であることが、昨年の調査で明らかになった病院へのヒアリング調査を行って、ニーズ把握の具体的な方法について整理したのち、それを用いた質問紙を作成して調査を行った。全国の323病院1015名の外来看護師から得た回答を分析した結果、ほぼすべての項目がニーズ把握について重要であること、特に病状やセルフケアについてはよく観察されていること、一方、在宅での生活などについては把握がややしづらいこと、外来看護師の配置部門によって把握状況が異なること、などが明らかとなった。今後は、これらの項目が、実際に在宅療養支援ニーズをもつ患者の把握に有効かを検討していくことが必要である。 ついで、外来での在宅療養支援を効果的・効率的に取り組む一方策として、外来看護師によるカンファレンスの質を高めることを目指した。まず、東北大学病院の全外来看護師を対象とした質問紙調査により、カンファレンスの実施状況を明らかにした。その結果を基に、カンファレンスの実施方法を記したマニュアルを作成し、2診療科で実施した。マニュアルに基づいたカンファレンスを実施することにより、以前より外在宅療養支援の視点で外来患者に関わるようになったという意見や、支援目標の設定のために不足する情報があることへの気づきが増えたという意見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
外来での在宅療養支援ニーズの把握に関する実態調査については、予定通り実施することができた。また、一病院外来における在宅療養支援ニーズ把握を改善するための取り組みについても検討を進めることができた。外来患者が実際どの程度在宅療養支援ニーズを有しているかの実態調査が、フィールド調整の関係で当初計画通りには進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、外来患者がどの程度在宅療養支援ニーズを有しているかの実態調査を行うとともに、その結果を踏まえて、外来での在宅療養支援に向けたガイドラインを整理していく予定である。
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Causes of Carryover |
患者を対象とした在宅療養支援ニーズ把握の調査が、フィールド調整の都合で実施できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度はニーズ把握調査を実施することで調査費として使用予定である。
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Research Products
(3 results)